見た目が似ている野菜にモロヘイヤとツルムラサキがあります。
どちらもスーパーマーケットや八百屋等で手軽に購入できる野菜です。
モロヘイヤとツルムラサキの違いを紹介します。
モロヘイヤとは?
モロヘイヤはアオイ科に分類される植物で、食用としても用いられています。
栄養価が高く、夏バテにも良いといわれる夏野菜です。
モロヘイヤの語源はムルキーヤというアラビア語で、「王様の野菜」という意味があります。
これは具合の悪かったエジプトの王が、モロヘイヤのスープを飲んだところ回復したという逸話に基づいています。
エジプトではよく食べられていたようで、世界三大美女の一人クレオパトラが美容と健康のために好んで食べていたとも伝えられます。
モロヘイヤには、ビタミン類や食物繊維、カルシウム等様々な栄養素が豊富に含まれています。
特に含有量が多いのはβカロテンです。
モロヘイヤは生で食べられないこともないですが、独特のえぐみがあるので加熱するのがおすすめです。
茹でててお浸しにしたり、あえ物やスープなどにも使われます。
加熱すると、独特の粘りがでるのが特徴です。
ツルムラサキとは?
ツルムラサキはツルムラサキ科の植物で、東南アジアを原産とする野菜です。
名前の通りつる性の植物で、茎の部分が紫色をしています。
茎が緑色のものもあり、日本で食用にされているのは緑色をしているものがほとんどです。
ツルムラサキは栄養豊富な夏野菜で、カルシウムやビタミン、βカロテン、鉄分等が含まれています。
インドでは古くから薬草として用いられていました。
加熱したり刻んだりすると粘り気が出ます。
独特のネバネバはムチンという物質で、体の免疫力を高める効果があると言われています。
それからツルムラサキにはえぐみがあるので、軽く茹でてから食べるのが一般的です。
お浸しや胡麻和え、天ぷらなどの料理がよく食べられています。
中華料理やベトナム料理などにも使われることが多い野菜です。
中華料理では、炒め物などによく使われます。
モロヘイヤとツルムラサキの違い
モロヘイヤもツルムラサキも夏が旬で、どちらも栄養価が高い野菜です。
どちらかというとツルムラサキの方が味にクセがあります。
モロヘイヤには、種子や若芽などにストロファンチジンという物質が含まれています。
ストロファンチジンは人の体に害を及ぼす物質で、めまいや嘔吐などを引き起こします。
スーパーマーケット等で販売されている市販のモロヘイヤであればそういった心配はありませんが、家庭菜園などで栽培する際には十分に注意する必要があります。
ツルムラサキも家庭菜園で手軽に育てられますが、モロヘイヤのような毒性はありません。
まとめ
モロヘイヤとツルムラサキはどちらも栄養価の高い野菜で加熱すると粘り気がでます。
味や風味のクセはツルムラサキの方が強いです。
モロヘイヤには、ストロファンチジンという人の体に悪影響を及ぼす物質が含まれていることがあります。