「皇帝」と「王」はどちらも頂点に立つ地位を表す称号です。
歴史を振り返れば多くの人が名乗ってきた称号ですが、二つの称号にはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「皇帝」と「王」の違いを解説します。
「皇帝」とは?
「皇帝」とは、「世界の頂点に立ち全てを統べる者」を意味する称号です。
「皇帝」の使い方
「皇帝」の「皇」と「帝」はそれぞれ一文字で「天下の上に立つ者」という意味を持ちます。
「皇帝」とは天下、つまり天の下に広がる世界全体の支配者のみに名乗ることが許される称号です。
歴史を振り返ると「皇帝」を名乗った人物は多くありません。
具体的な基準はありませんが世界を支配したと言えるほど広い範囲を納めた、例えばローマやモンゴルなど、者のみが名乗っている称号であり複数の地域や国家をまたいで支配するトップを表しています。
「王」とは?
「王」とは、「地域や民族などを支配する者」を意味する称号です。
「王」の使い方
一般的には国のトップという意味で使われる称号ですが、本来は民族や地域など限られた範囲を治める統治者を指す称号として使われていました。
ヨーロッパでは各地を支配する統治者を「王」と呼び、各地の「王」の上に立ち国を支配するものを「大王」と呼んで区別していた時代もあります。
「皇帝」と「王」の違い
世界のトップに立つ支配者が「皇帝」、地域を支配する統治者が「王」という違いで区別されます。
本来の意味を重視すると「皇帝」はこの世にたった一人しか存在しませんが「王」は各地域に複数存在しても問題ありません。
現在でも世界各地に「皇帝」や「王」は存在しますが支配地域や統治範囲ではなく慣習的に使い分けられています。
「皇帝」の例文
・『ローマ皇帝はすべてを支配する独裁者だった』
・『ナポレオンは投票によって皇帝の座に就いた』
「王」の例文
・『王の中には首をはねられた者も大勢いる』
・『王の座る椅子を玉座という』
まとめ
「皇帝」と「王」はどちらも非常に高い身分ですが実際の位はかなり違います。
それぞれの称号の意味合いを知り正しく使い分けてください。