冬になると、タイヤCMなどで「スタッドレスタイヤ」の準備が呼びかけられます。
「スタッドレスタイヤ」とは冬の氷や多少の雪の道路での走行が「ノーマルタイヤ」よりも安定しているタイプのものです。
他にも「ラジアルタイヤ」という表現を聞くこともあります。
この記事では、「ラジアルタイヤ」と「ノーマルタイヤ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ラジアルタイヤ」とは?
「ラジアルタイヤ」とは英語の「radial tire」からきたもので、本来は「ラジアル構造のタイヤ」というのが正しい表現です。
「ラジアル」というのは「放射状」という意味なので、タイヤの内部にあるカーカスと呼ばれる繊維状の構造物が放射状に配置されているという意味になります。
それに対して「バイアスタイヤ」と言えばこの繊維が縦方向に配置されたもののことを指します。
「バイアスタイヤ」に対して「ラジアルタイヤ」は優れた操縦性や安定性を提供できるので、現在では「バイアスタイヤ」は大型の自動車用以外にはほとんど使用されることはありません。
「ノーマルタイヤ」とは?
「ノーマルタイヤ」とは英語の「normal tire」から来た言葉で、文字通り「普通のタイヤ」という意味です。
何に対して普通かと言えば、多くの場合は「冬用のタイヤ」つまり、「スパイクタイヤ」や「スタッドレスタイヤ」などに対して意味がある言葉です。
「冬タイヤ」に対して「夏タイヤ」と呼ばれることもありますが、要は冬用のタイヤにとって必要な低温や雪などに対する対策がされていないタイヤということになります。
「ラジアルタイヤ」と「ノーマルタイヤ」の違い
それでは、「ラジアルタイヤ」と「ノーマルタイヤ」の違いを、分かりやすく解説します。
結論から言えば「ラジアルタイヤ」と「ノーマルタイヤ」は使われるシチュエーションが違うので、同列では比較できないということです。
つまり、前述のように「ラジアルタイヤ」と比較されるのは「バイアスタイヤ」であり、「ノーマルタイヤ」は「冬用タイヤ」や「スタッドレスタイヤ」との比較で使用される表現です。
さらに、現在では「バイアスタイヤ」はほとんど使用されないので、実際には「ノーマルタイヤ」も「スタッドレス」も「ラジアルタイヤ」の一種ということができます。
まとめ
この記事では「ラジアルタイヤ」と「ノーマルタイヤ」の違いに関して説明してきました。
「ラジアルタイヤ」という言葉は昔のタイヤのCMなどではよく聞く言葉でしたが、事実上の標準になってからは、ほとんど聞くことはなくなり、この言葉を知っているということは年齢がある程度推察されてしまうので、注意が必要です。