山で発生する災害として「土石流」と「土砂崩れ」があります。
どちらも非常に危険な災害ですがどのような違いで区別されているのでしょうか。
今回は、「土石流」と「土砂崩れ」の違いを解説します。
「土石流」とは?
「土石流」とは、「土砂や岩石が大量の水とともに川を流れる状態」を意味する言葉です。
「土石流」の使い方
「土石流」は簡単に言うと「大量の土砂を含む水の流れ」です。
大雨が降って地盤が緩むと山の斜面などが崩れて川に大量の土砂が流れ込みます。
増水して流れを増した水の勢いに押されて土砂や岩石が混じった状態のまま勢いよく川を流れていく状態が「土石流」です。
川の氾濫や洪水などただでさえ恐ろしい水の被害に加え土砂や岩石が混じっていることで破壊力が上がり甚大な被害を引き起こします。
「土砂崩れ」とは?
「土砂崩れ」とは、「山の斜面にある土砂が崩れること」を意味する言葉です。
「土砂崩れ」の使い方
傾斜地の表面が崩れて下に落下する現象を指し、洪水による地盤の緩みや地震などが原因で発生します。
大量の土砂が流れ落ちるように落下してくるため土砂で生き埋めになったり岩石で道を塞がれたりなどの被害か発生します。
「土石流」と「土砂崩れ」の違い
「土石流」と「土砂崩れ」の違いは「水」です。
「土石流」は崩れた土砂や岩石など含んだ大量の水の流れであり土砂災害であると同時に水害でもあります。
「土砂崩れ」は斜面の土砂が崩れる現象で水は含みません。
雨による地盤の緩みが原因で発生することもありますが水分は土に含まれる程度で水が直接被害につながることはなく、土砂災害に分類されます。
「土石流」の例文
・『流域一帯が土石流に襲われた』
・『土石流の勢いは住宅を破壊するほど強力だ』
「土砂崩れ」の例文
・『土砂崩れの危険があるので避難する』
・『土留め工事で土砂崩れを予防する』
まとめ
「土石流」と「土砂崩れ」はどちらも恐ろしい災害ですが発生するメカニズムも状態も異なります。
予防法や避難のタイミングも異なるのでそれぞれの特徴を理解した上で適切に対処してください。