「確信」と「確心」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「確信」と「確心」の違い生活・教育

この記事では、「確信」「確心」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「確信」と「確心」の違い

「確信」「確心」のもっとも分かりやすい違いは、「確信」は国語辞典の項目で説明されている一般的な言葉ですが、「確心」は辞書には項目が用意されていない言葉であるという違いになります。

「確信」の言葉は、「間違いないと強く信じること」を意味しています。

「確信」に対して「確心」のほうは、「欲望・変化によって惑わされることのないしっかりとした心、自己理解を深めていて簡単には悩まされない心理状態」を意味している違いを挙げられます。


「確信」と「確心」の使い方の違い

「確信」「疑う心を持たずに強く信じる」の意味合いで使いますが、「確心」はそういった信念・意志の意味合いでは使いません。

辞書で定義されていない「確心」は、仏教の悟り・涅槃や自己啓発のテーマや文脈において使われやすい違いがあります。

「確信」「強固な信念」として使われるのに対し、「確心」という仏教・自己啓発のジャンルで使われやすい表現は、「自分自身の存在・感情を深く理解していて揺らぐことのない確かな心」の意味で使用される違いを指摘できます。


「確信」と「確心」の英語表記の違い

「確信」は国語辞典にも項目が存在する一般的な言葉ですが、「確心」は仏教の悟り関連などで使われる言葉です。

英語では、「悩みのない心理状態・揺らがない心」として解釈しています。

「確信」を、英語を使って表現すると以下になります。

“conviction”……疑うことなくしっかりと信じること。

信念。

確信。

“be convinced of(that)~”……~を強く信じる。

~を間違いないと信じる。

確信する。

“sure”“”certain”……ある事柄が確かである。

疑念なく確かだと思っている。

確信している。

「確心」を、英語を用いて表記すると以下になります。

“nirvana”……煩悩・欲望を乗り越えて迷い・悩みがない精神状態。

揺らがない涅槃(ねはん)の境地。

確心。

“immovable heart”……何があっても乱れない心、動かない心理状態。

不動心。

確心。

「確信」の意味

「確信(かくしん)」とは、「疑う気持ちを持たずに強く信じること」を意味しています。

「確信」という言葉は、「疑ったり迷ったりすることがない固い信念・強い意志」といったニュアンスを持っています。

「確信」は、「自信を持ち、確かにそうであると信じること」を意味する言葉なのです。

「確信」の使い方

「確信」という言葉は、「疑念を持たずに自信を持って強く信じる」の意味合いで使う使い方になります。

「確信」は、「何かや誰かを疑うことなく信じ抜くような固い信念・強固な意志」を示唆して使われるのです。

例えば、「彼女の成功を確信しています」「確信を持って伝えられる内容はここまでです」などの文章で使用できます。

「確信」を使った例文

・『裁判の現時点での情勢は夫が不利になっていますが、私は夫が無実であるという確信を持っています。』
・『確信もないのに、難癖のような反論をしてくる相手には腹が立ちます。』
・『私は自分が経営する会社が、10年後には東証一部に上場していることを確信しています。』
・『今日のテストの自己採点は満点に近かったので、この資格試験に合格できると確信しています。』
・『私が確信を持って言えるのは、昨夜9時に彼女がこの場所を訪れていないということだけです。』

「確信」の類語

「確信」の類語には、以下の表現があります。

・『確証(かくしょう)』……疑える点のない確実な証拠。

・『信念(しんねん)』……ある事柄について、(ブレることなく)強固に信じ込んでいる心。

「確信」の対義語

「確信」の対義語には、以下の言葉があります。

・『疑念(ぎねん)』……確信を持つことができず、ある物事・相手を疑っている気持ち。

・『揺らぎ(ゆらぎ)』『ブレ』……ある事柄について自信や確信を持つことができずに、迷ったり(以前の選択・主張から)変わったりすること。

「確心」の意味

「確心(かくしん)」とは、「自分自身について深いレベルで理解していて、揺らぐことのない確かな心理状態」を意味しています。

「確心」は辞書には項目が設定されていない、「仏教の悟り・自己啓発などに関連している言葉」であり、仏教用語の「悟りの境地・煩悩を消し去った心」といった意味合いにも解釈できます。

「確心」とは「自己理解を深めて悩んだり迷ったりすることがない、落ち着いた心の状態」を示唆しているのです。

「確心」の使い方

「確心」は、「欲望(煩悩)や変化によって振り回されることのない確かな心理状態」を意味して使われます。

「自己理解を深めて迷いのなくなった心」を示す「確心」は、一般的に認知されている言葉ではないため、「仏教あるいは自己啓発関連のキーワード」として使うという使い方になります。

「確心」を使った例文

・『やりたいことも多い年齢の若い時期には、まだまだ確心を持つことはできないでしょう。』
・『私はさまざまな人生経験を積んで、ようやく苦しまない確心を得ることができました。』
・『自分と人を比較して不満を持っているうちは、まだ確心からは遠い状態にあります。』
・『一定の世代になっても確心を持てなければ、どこか浮ついた信用できない人物に見えてしまいます。』
・『利己的な欲望が薄らいできた頃に、自然と確心の境地に到達することができました。』

「確心」の類語

「確心」の類語には、以下の言葉があります。

・『悟り(さとり)』……迷うことも悩むこともなくなった仏教における心理的・存在的な究極の境地。輪廻(りんね)や煩悩から解脱した揺らがない心の状態。

・『不動心(ふどうしん)』……欲望や不安によって、動かされること(悩まされること)のない落ち着いた心理状態。

「確心」の対義語

「確心」の対義語には、以下の表現があります。

・『煩悩(ぼんのう)』……人の心を迷わせたり悩ませたりするさまざまな執着・欲望。

・『浮ついた心(うわついたこころ)』……落ち着いていなくて、お金・異性などの欲にあちこち振り回されている心。

まとめ

「確信」「確心」の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか? 「確信」「確心」の意味・使い方・英語表記の違いや類語・対義語を詳しく調べたい人は、この記事の内容をしっかりと読んでみてください。