「楽観的」と「楽天的」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「楽観的」と「楽天的」の違い生活・教育

この記事では、「楽観的」「楽天的」の違いを分かりやすく説明していきます。

「楽観的」と「楽天的」の違い

「楽観的」「楽天的」の違いについて紹介します。


「楽観的」と「楽天的」の使い方の違い

「楽観的」「既に起きたこと対して前向きに考えること」に使われます。

あるものごとに対して、良い方向に進むだろうと見たり予測したりすることを言います。

「楽天的」「これから起きることに対して常に前向きに考えること」に使われます。

いつも何とかなると考えるその人の性質のことを言います。


「楽観的」と「楽天的」の英語表記の違い

「楽観的」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「bullish」で、「強気」「上層思考」「楽観的」という意味です。

“I am bullish that he will pass the exam.”
(私は彼が試験に合格すると楽観している)
2つ目は「look on the bright side」「明るい側に見る」というニュアンスです。

“My boss looks on the bright side about that issue.”
(私の上司はその問題に対して楽観的だ)
「楽天的」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「optimistic」で、「楽天主義」「楽天的」という意味です。

“She thinks so optimistic about her future.”
(彼女は自分の将来について非常に楽天的だ)
2つ目は「positive」で、「くよくよ悩まない」「楽天的」という意味です。

“He always has a positive outlook.”
(彼はいつも楽天的に予測する)

「楽観的」の意味

「楽観的」「らっかんてき」と読みます。

意味は「ものごとを、きっとうまくいくと考えて全く心配しない性質のこと」です。

あるものごとが起きて、周囲で心配する声が上がっても「大丈夫だろう」「きっとうまくいく」と考えることを言います。

「楽」「快く安らかな状態」という意味、「観」「意識して見る」「的」「その様な性質を持った」という意味、「楽観的」「ものごとを明るい方向に見る性質を持っていること」という意味です。

「楽観的」の使い方

「楽観的」は、「ものごとをうまくいくと考えて心配しないこと」に使われます。

名詞・形容動詞として「楽観的だ・である」と使われたり、「楽観的な〇〇」と名詞を修飾して使われたり、「楽観的に」と副詞として使われたりします。

「楽天的」との大きな違いは、「楽観的」「観る」という言葉から、「既に起きていることに対して前向きに見る時に使われることが多い」という点です。

「楽観的」を使った例文

・『母は楽観的で、お金がなくても何とかなると言っていた』
・『来月以降売上が上昇するだろうと楽観的に考えている』
・『そんな小さな問題はもっと楽観的に考えた方がいいよ』
・『遠距離恋愛でも続けられるだろうと楽観的に考えすぎていた』
・『彼女は今回のお見合いはうまくいくと楽観的に捉えている』

「楽観的」の類語

「暢気(のんき)」
「のんびりとした性格のこと」「気晴らしをすること」という意味です。

「彼はいつも暢気な人で全く頼りにならない」などと使われます。

「ポジティブ思考(ぽじてぃぶしこう)」
「常にものごとを良い方向へ考える性質があること」という意味です。

「彼女はいつもポジティブ思考なので、一緒にいて勇気づけられる」などと使われます。

「楽観的」の対義語

「悲観的(ひかんてき)
「ものごとに対して、常に悪い方向へ考えて失望する傾向があること」という意味です。

「彼女は恋愛に対して悲観的で、一生結婚できないと思っている」などと使われます。

「楽天的」の意味

「楽天的」「らくてんてき」と読みます。

意味は「ものごとにくよくよせず、いつもいい方向に考える性質のこと」です。

ものごとを悪い方向にとらえずに、「まいっか」「なんとかなる」と思って気にしないことを言います。

常にその様に考える性質的なもので「うまくいく」と思うだけではなく、失敗したとしても「まいっか」と思うことを表します。

「楽天」は、元は「天から与えられた明るい運命」という意味で、「的」が付くことで「その様な性質」として使われる様になりました。

「楽天的」の使い方

「楽天的」は、「ものごとをいつもいい方向に考えてくよくよしない性質」に使われます。

名詞・形容動詞として「楽天的だ・である」と使われたり、「楽天的な〇〇」と名詞を修飾して使われたり、副詞として「楽天的に」と使われたりします。

「楽観的」との違いは上記で紹介した様に、「楽天的」「あらゆるものごとに対して明るく考える性質がある」という点です。

「楽天的」を使った例文

・『彼の様に楽天的に生きていれば、ストレスも溜まらないだろう』
・『私の姉は楽天的で、面接に落ちても次があると張り切っていた』
・『彼女は非常に楽天的で、浪費してもまた稼げばいいと思っている』
・『彼は楽天的な性格なので、お笑い芸人に向いているかも知れない』
・『夫の楽天的な性格に助けられて苦労を乗り越えた』

「楽天的」の類語

「能天気(のうてんき)
「ものごとを深く考えずに、軽率な言動をする人のこと」という意味です。

「彼は試験前日に遊びに出かけるという能天気な奴だ」などと使われます。

「極楽蜻蛉(ごくらくとんぼ)」
「ものごとの重大さに全く気づかず、のんびりとしている人をあざ笑う言葉」という意味です。

「極楽」は、「何の心配もない浄土」で、「極楽浄土を飛ぶとんぽの様にのんびりとしていること」というたとえです。

「彼女は明日の事を気にしない全くの極楽蜻蛉だ」などと使われます。

「楽天的」の対義語

「厭世的(えんせいてき)」
「人生に絶望して生きているのがいやになっている様子」
「彼は失恋して厭世的な気分になっているらしい」などと使われます。

まとめ

今回は「楽観的」「楽天的」について紹介しました。

「楽観的」「既に起きたこと対して前向きに考えること」「楽天的」「これから起きることに対して常に前向きに考えること」と覚えておきましょう。