この記事では、「エンタルピー」と「エントロピー」の違いを分かりやすく説明していきます。
「エンタルピー」とは?
「エンタルピー」とは、「Hという記号で表記されるエネルギー」を意味する熱力学用語です。
「エンタルピー」は熱力学の法則を前提として、「H=U+PV」の公式で計算することができます。
この公式では、「U=内部エネルギー・P=圧力・V=体積」となっています。
U(内部エネルギー)とは、「物質の運動エネルギー」を指しています。
Hの「エンタルピー」はこの内部エネルギーに外部からのエネルギー(熱量)を加えたもので、「熱」を受け取るほどに大きくなります。
「エントロピー」とは?
「エントロピー」とは、「Sという記号で表現される物事(現象)の乱雑さ・ランダムさ」を意味する熱力学用語です。
「エントロピー」が大きくなるほど、「整った秩序が崩れて乱雑になっていく」という傾向があります。
「エントロピー」とは「秩序が形成されない自由度・乱雑さ」なのです。
熱力学では「エントロピー増大則」は不可逆で、外部からの力・仕事が働かなければ、常に「熱は冷める傾向+秩序は崩れる傾向」があります。
「エンタルピー」と「エントロピー」の違い
「エンタルピー」と「エントロピー」の違いを、分かりやすく解説します。
「エンタルピー」と「エントロピー」はどちらも熱力学と関係する言葉ですが、「エンタルピー」とは「エネルギー(熱量)」そのものを指している用語です。
「エントロピー」は「エンタルピー(熱量)が自然にしていくと冷めていく傾向」を意味している違いがあります。
「エントロピー」は「熱力学第二法則」における「乱雑さ」であり、「外部からの力が働かなければ必ず乱雑さの度合いが高まっていく傾向」が見られるのです。
生命活動や火(熱源)による加熱がなければ「エンタルピー」は必ず冷めて(減って)いきますが、この熱が冷める不可逆な傾向を「エントロピー」というのです。
まとめ
この記事では、「エンタルピー」と「エントロピー」という物理学・熱力学の用語の違いを説明しましたがいかがでしたか。
「エンタルピー」と「エントロピー」について詳しく知りたいときは、この記事の解説を読んでみてください。