「開拓」と「開発」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「開拓」と「開発」の違いビジネス・就職・転職

この記事では、「開拓」「開発」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「開拓」と「開発」の違い

「開拓」「開発」の違いは、その場所、そのものを実用化するのか、それとも、単に切り開くのかといった意味があります。

「開拓」の場合、未開の場所や、もの、に対し新しく切り開く、新規分野や領域を切り開くといった意味があります。

「開拓」においては、実用化することは二の次です。

とにかく、まずは、土地や領域、分野を切り開くことに重点を置くものとなります。

一方、「開発」の場合は、未開の場所や新しいもの、を実用化することがポイントです。

単に切り開くだけではなく、何か目的に応じた実用化まで行うことを意味します。

また、それが能力に対する意味の場合は、活用するまでを意味しています。

このように、単に切り開くだけの行為を「開拓」と言い、実用化するまでを「開発」と言います。

これらの基本的な違いを含め、ほかに、どのような違いがあるのかご説明させて頂きます。


「開拓」と「開発」の使い方の違い

「開拓」「開発」も他の言葉と組み合わせ用いられることが多くなります。

例えば、「新規開拓」の場合、新規の顧客を獲得するといった意味があり、あくまでも、新規の顧客を見つける、探し出す、そして、契約する、という意味となります。

そのため、その後に続く活用まで意味することはなく、「新規開発」とは言わず、「開発」を用いる場合は、「新規事業開発」となり、この場合、新しく切り開き、そして、実用化することを意味しています。

また、「リゾート開発」とは言うものの、「リゾート開拓」という言葉はありません。

「リゾート開発」には、手つかずの土地を切り開き、そして、ホテルなどを建て初めてリゾート地にすることが必要となるため、実用化を意味する「開発」が適した言葉となると言えるのです。


「開拓」と「開発」の英語表記の違い

「開拓」の英語は、reclamation、cultivation、deforestation、disafforestationです。

「開拓地」は、reclaimed land.
「未開拓の土地」は、uncolonized landとなります。

「開発」の英語は、development、exploitationです。

「開発業者」は、〈宅地の〉 a developer
「開発計画」は、a development project [program, plan] 《in Africa》
「新しいシステムを開発する」は、develop a new systemとなります。

「開拓」の意味

荒れ果てた土地を切り開くといった意味が強い「開拓」

荒れ果てた土地を切り開き、田畑として活用させる、道路を作る、といった意味があり、荒れ果てた土地を田畑にするまで、道路を作るまでの流れを示す言葉となります。

そのため、決して、田畑にする、道路を作る、といった実用化がもっとも重要なポイントではなく、あくまでも、それらを作るまでの作業が重要なポイントとなります。

また、荒れ果てた土地だけではなく、新規分野や新規の領域を切り開くといった意味もあり、企業が新しい顧客を獲得する、取引先を獲得するといった意味も持っています。

「開拓」の使い方

荒れ果てた土地を切り開く、新規分野や新規の領域を切り開くといった意味を持つ「開拓」

荒れ果てた土地を切り開く、新規分野を切り開くものといった意味の「開拓者」をはじめ、開拓された土地を意味する「開拓地」、新規分野などを切り開く意味となる「新規開拓」

新規マーケットを切り開くといった意味の「市場開拓」などがあります。

「開拓」を使った例文

・『今後のことを考えると、当社も新規事業の開拓が迫られていると考えられる。』
・『新しく市場を開拓することは、思っていたよりも簡単ではなかった。』
・『新生活をきっかけに、その場所で色々と開拓していきたいと考えています。』
・『昔の開拓者の話を聞くと、本当に大変だったということがよくわかります。』

「開拓」の類語

リードしているといった意味の「開拓」の類語は、先がけ、先駈、先駆、為始めるなど。

新しく切り開くといった意味の「開拓」の類語は、開発、開墾、開鑿、開削などとなります。

「開拓」の対義語

「開拓」には、明確な対義語はありません。

「開発」の意味

手つかずの土地を切り開き、農地やホテルなどが建ち並ぶリゾート地にするといった土地の実用化を意味する「開発」

「開発」の場合、手つかずの土地を単に切り開くだけではなく、目的に応じた実用化まで行うことが大切です。

また、「開発」の対象は、土地だけではなく、新しいもの、新しい製品、そして、対象が人に及ぶこともあります。

人の新しい能力などを導き出すといった意味も「開発」にはあります。

「開発」の使い方

手つかずの土地を切り開き土地を活用する、新しいもの、製品、そして、対象が人にまで及ぶ「開発」

そんな、「開発」の使い方には、新しい製品を作るといった意味の「新製品の開発」、まだ、誰も作っていないといった意味の「未開発」

まだ、手つかずの土地を意味する「未開発の土地」、教育方法の一つとなる「知能の開発」などがあります。

「開発」を使った例文

・『私は、自然を壊すリゾート開発には反対です。』
・『念願の商品開発部に移動することができたので、頑張りたいと思います。』
・『子供の能力開発には、親のかかわりが大切です。』
・『私の夢はシステム開発の仕事に就く事です。』

「開発」の類語

新しく切り開くといった意味の「開発」の類語は、開墾、開拓、開鑿、開削などとなります。

「開発」の対義語

「開発」の対義語は、「未開」です。

「未開」には、まだ、開拓されていないといった意味があります。

まとめ

「開拓」の場合は、その目的は、あくまでも、切り開くこととなり、「開発」の場合は、実用化までが含まれるものとなります。

また、「開発」の場合は、様々なものを対象に使用することができるといった違いもあります。