「有利」と「優位」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「有利」と「優位」の違い生活・教育

この記事では、「有利」「優位」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「有利」と「優位」の違い

「有利」とは、利益があること、利益が見込めること、他よりも条件がよいことです。

「優位」とは、他よりも地位や位置がまさること、またそのさまのことです。

「有利」「ゆうり」と読み、「優位」「ゆうい」と読み、音が似ていますが、意味はまったく違います。

「有利」は利益があることです。

「利益」とは、特になること、事業などによって手に入れる得です。

たとえば、A氏とB氏が選挙で戦っていたとします。

若年層と高齢者層では、高齢者層の方が投票率が高くなっています。

A氏は若年者に支持されていますが、若年者層の投票率が低いため、多くの票を獲得することが見込めません。

一方、B氏は高齢者層に支持されており、この年代は投票率が高い傾向があり、B氏は多くの票を獲得できることが見込めます。

B氏が特をする結果となるのです。

このような特になることが「有利」であり、この場合は「B氏が有利な結果になる」ということができます。

「優位」は、地位や位置が他よりもまさることです。

「まさる」には、地位などが他よりも上という意味があります。

サッカーの試合のことで考えてみます。

現在の得点は、Cチームが0点、Dチームが5点となっています。

得点を比べるとDチームの方が上です。

このことは「Dチームが優位だ」ということができます。


「有利」と「優位」の使い方の違い

利益を得ること、利益を得られそうなことについて「有利」を使用します。

何か得を得られるだろうという場合に使用されており、スポーツの試合、政治、経済に関係することで使われることが多いです。

地位や位置が他よりも上であることについて「優位」を使用します。

スポーツの試合や政治などに関係することで使われることが多いです。


「有利」と「優位」の英語表記の違い

「有利」は英語で、得なことについては“profitable”“paying”と表現をし、条件や状態がよいことについては“advantageous”“favorable”と表現をします。

「優位」は英語で“predominance”“superiority”と表現をします。

「有利」の意味

「有利」とは、利益になること、利益を得られそうなこと、また他よりも条件や状態がよいことです。

「有」という漢字には、ある、存在するという意味があり、「利」という漢字には、つごうがよい、もうけ、とくという意味があり、「有利」という漢字からもこの言葉の意味がわかります。

競技の場合、体重が軽い方が都合がよいものがあります。

たとえば、スポーツクライミングです。

スポーツクライミングとは、ほぼ垂直に立つ壁を登る競技で、スピードやどの地点まで登れるかなどを競います。

スポーツクライミングの場合、重力の影響を大きく受けるので、体重が軽い方が競技をするにあたって得になることが少なくありません。

競技をする人にとって、体重が軽いということは、利益になること、都合がよいことです。

こういったことを指して「有利」といいます。

「有利」の使い方

利益になることや、条件や状態がよいことについて使用をします。

何が利益になるのかは、そのときどきによって変わります。

たとえば体重のことについていうと、スポーツクライミングをする人にとっては体重が軽いことが「有利」ですが、極寒の地に住んでいる人にとっては、体温を保つために体重が重く脂肪がついている方が「有利」です。

同じ「体重」ということについてですが、そのときどきによって何が「有利」になるのか変わってくるのです。

「有利」を使った例文

・『そのマンションは有利な土地に建っていた』
・『選挙で有利になる』
・『有利になる証拠を集める』
・『この馬にとって有利な競技場だ』

「有利」の類語

「好都合」が類語です。

条件などがあっていて、都合がよいという意味があります。

「有利」の対義語

「不利」が対義語です。

利益にならない、条件や状態がよくないという意味があります。

「優位」の意味

「優位」とは、他よりも地位や位置がまさっているという意味があります。

「まさる」とは、他よりも地位などが上、他よりも程度が上という意味があります。

「まさる」は漢字で表すと「勝る」または「優る」となります。

「優」という漢字には、すぐれている、まさっているという意味があり、「位」という漢字には、くらい、階級という意味があります。

人間の体には自律神経というものが備わっています。

自律神経には、交感神経と副交感神経があり、緊張しているときや日中に活動しているときには交感神経の方が活発になり、リラックスしているときや就寝中には副交感神経が活発になっています。

日中の交感神経が活発に働いているときは、交感神経の方が副交感神経よりも「優位」に働いているといえます。

交感神経の方が副交感神経よりも、働ている程度が上だからです。

就寝中は副交感神経の方が交感神経よりも「優位」といえます。

サッカーの試合で、前半戦はAチームが2点、Bチームが6点を獲得していました。

前半戦が終わった時点では、Bチームの方が得点を多く獲得しています。

このような状態を「Bチームが優位」ということができます。

「優位」の使い方

他よりもある場所で占めている位置が上のことについて使用をします。

「優位」は他に比べるものがあるときに使われる言葉です。

そもそも、他に比べるものがないと、そのものがどの位置にあるのか判断することは難しく、他よりも程度が上・下ということができません。

「優位」を使った例文

・『彼にとって優位な結果に終わった』
・『腸内の善玉菌が悪玉菌に比べて優位になっている』
・『男性にとって優位な社会であった』
・『試合が優位に進んでいった』

「優位」の類語

「まさる」が類語です。

「優位」の対義語

「劣位」が対義語です。

他よりも地位や位置が劣っているという意味があります。

まとめ

音が似ている2つの言葉ですが、「有利」は特になること、「優位」は地位などが上のことで、意味は異なります。