近世ヨーロッパのファッションアイテム?「クラバット」と「ジャボ」にはどのような違いがあるのでしょうか?
この記事では、「クラバット」と「ジャボ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「クラバット」とは?
「クラバット」とは、フランス語の“cravate”のことで「ネクタイ」を意味する言葉です。
一説では「ネクタイ」の原型になったとも言われています。
「クラバット」の歴史は17世紀まで遡ります。
三十年戦争で欧州が揺れる中、フランス国王ルイ14世はフランスにやって来たクロアチアの傭兵たちを見かけました。
クロアチアの傭兵たちは首に布を巻いており、それが気になったルイ14世は「あれは何か?」と側近の者たちに尋ねたそうです。
側近の者たちはてっきり傭兵たちのことについて尋ねられたと勘違いし、「クラバット(=クロアチア人)です」と答えてしまいました。
答えを聞いたルイ14世も「首に巻かれた布」=「クラバット」と誤認してしまいます。
一説では、これが「クラバット」の始まりとも言われていますが、14世紀にはすでに存在していたとする説もあるようです。
「ジャボ」とは?
「ジャボ」とは、フランス語の“Jabot”のことであり、17世紀から19世紀のヨーロッパで使われていた服飾品のことです。
昔のヨーロッパ貴族などが首元に付けている「ヒラヒラのついたレース」や「ヨダレかけのような布」と言えば、イメージが湧きやすいかと思います。
最初は男性用ワイシャツに使われていたものが後に女性用のワンピースやブラウスに使われるようになりました。
そのため、ブラウスのヒダの装飾もこの「ジャボ」の名残とされています。
「クラバット」と「ジャボ」の違い
「クラバット」と「ジャボ」の違いを、分かりやすく解説します。
・「クラバット」とはフランス語の“cravate”のことであり、「ネクタイ」を意味する言葉です。
・「ジャボ」とは、フランス語の“Jabot”のことであり、17世紀から19世紀のヨーロッパで使われていた服飾品のことです。
まとめ
「クラバット」と「ジャボ」はいずれもフランス語に由来する言葉です。
「クラバット」=“cravate”は「ネクタイ」を意味するフランス語であり、「ジャボ」は=“Jabot”は近世ヨーロッパで使われていた服飾品のことを指すフランス語でした。