「独善的」と「自己中」の違いとは?分かりやすく解釈

「独善的」と「自己中」の違い生活・教育

他人が嫌がっていることを構わず遂行する人を「独善的」と言いますか、それとも「自己中」と言いますか。

この記事では、「独善的」「自己中」の違いを分かりやすく説明していきます。

「独善的」とは?

独りよがりであるさまという意味です。

自分一人だけで良いと決め込んで、他人の考えを全く聞こうとしない様子を表します。


「自己中」とは?

自己中心的を略した言葉になります。

物事を自分中心にしてとらえ、他人を考慮しないことです。


「独善的」と「自己中」の違い

「独善的」「自己中」の違いを、分かりやすく解説します。

「独善的」「自己中」は、両方とも他人の意見を聞く気持ちがなく嫌われる行動がある人に使われる言葉ということでは同じですが、どうしてそうなったかという理由が違います。

「独善的」は自分の意見がいつも正しいと思っているため他人の意見を無視しますが、「自己中」は正しいか間違っているかは考えておらず、自分の利益だけを考えているため他人の意見を無視します。

「独善的」の例文

「独善的」の例文を紹介していきます。

・『独善的な彼女は腐りかけの食べ物をよく送ってきます』
食べ物を送って良いことをした、正しいと思っていても他人は嫌な思いをしていることに気づこうともしない、考えたこともない人は独善的でしょう。

「自己中」な人は食べ物を送ると送料がかかり自分の利益はないのであまりしないでしょう。

「独善的」の方が適しています。

・『何度か失敗して上司に叱られてからは私が独善的であったことを反省しました』
「独善的」は自分が正しいと思い込んでしまっているため、他人のせいにはできないような状況で何度も失敗し、立場が上の人に指摘されることで考え直せることもあるでしょう。

「自己中」な人は逆に自分の失敗が少なくなるように考え、部下に仕事や責任を押し付けて早く帰るなど「独善的」な人とは行動が違い、反省する機会も少ないでしょう。

「自己中」の例文

「自己中」の例文を紹介していきます。

・『息子は友達におもちゃを貸したくないなどまだまだ自己中な性格です』
他人の立場で物事を考えられるようになるのは七歳から十一歳と言われています。

子どもは自分が今楽しく過ごせれば良いと考えているだけで正しい行動であるかなどは考えていません。

そのため「独善的」には言い換えられません。

・『自己中な彼は全て自分の手柄にしてしまいました』
部下の功績を全て自分の功績と嘘をつくなど、自分の得になることならどんな手を使ってでも手に入れようとする人も「自己中」と言います。

おそらくどこかで自分の行いは正しくはないと分かっているので「独善的」は当てはまりません。

まとめ

「独善的」「自己中」は両方とも他人の気持ちを考えず嫌われやすい人の特徴ということでは同じですが、そうなった理由が違います。

「独善的」は自分の行いは正しいと思い込んでいるため、「自己中」は自分の得になることだけを考えているため他人の話を聞かなくなります。

「独善的」「自己中」もだんだんと他人の協力が得られなくなり、いずれは大損失する可能性が高くなります。

上手くいかないときは自分の思い込みではないかと考え直し、他人の意見や状況をよく観察し冷静に行動できるように気を付けましょう。