「歩合制」と「出来高制」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「歩合制」と「出来高制」の違いビジネス・就職・転職

この記事では、「歩合制」「出来高制」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

歩合制と出来高制の違い

似たようなイメージを持つ「歩合制」「出来高制」ですが、評価される軸に違いがあります。

「歩合制」は売上金額や契約数によって評価される制度で、「出来高制」は生産した量や作業した数によって評価される制度です。


歩合制と出来高制の職種の違い

「歩合制」「出来高制」は、職種の違いにも表れます。

「歩合制」を給与体系に組み込んでいる会社の募集職種は、営業といった自分の努力や実績が重要になる仕事です。

不動産営業や保険営業、自動車販売といったセールス業が多くなります。

「出来高制」を採用している会社の募集職種は、自分で働く時間をつくりながら働ける仕事が多いです。

一般的な内職やチラシの投函作業、フードデリバリー事業などがあたります。


歩合制と出来高制の英語表記の違い

「歩合制」「出来高制」と英語表記すると、その違いはどうなるでしょうか。

「歩合制」を英語表記で表すと「commission system」

もしくは「membership system」です。

「commission」「委任」という意味で、「member ship」「会員」という意味になりますので、日本でいう「歩合制」の本来の意味よりも「出来高制」を連想される表記になります。

「出来高制」を英語表記で表すと「piece-work system」もしくは「volume system」です。

「piece-work」はそのまま「出来高」の仕事を意味しています。

また「volume」という言葉で、作業量による制度ということもわかります。

歩合制の意味

「歩合制」とは、給与体系の名称の一つです。

仕事の成果や業績によって、給与が変動するタイプの給与体系をさしています。

また「歩合制」の中でも、「完全歩合制」「固定給+歩合制」を採用している会社に分かれます。

会社に直接雇用される場合は法律上、一定の賃金を確保しないとなりませんので、「固定給+歩合制」という給与体系しか選べません。

ただし「業務委託」という方式をとれば、「完全歩合制」も可能になります。

歩合制のメリット

「歩合制」で働くメリットは、自分が頑張った分が給料に反映されるという点です。

そのため能力次第によっては、一般的な固定給制よりも高給を稼げる可能性もあります。

同じ給与をもらっているのに、自分の方が努力していると不満がある方にメリットのある働き方です。

歩合制のデメリット

「歩合制」で働くデメリットは、能力を発揮できず実績を上げられなかった場合に、給料が著しく下がってしまうことです。

また時制などの影響で予期せぬ事態が起こった時などにも、不安定な状況になってしまうのがデメリットになります。

歩合制の類語

「歩合制」の類語は、「インセンティブ」で、ほとんど同じ意味で、どちらも成果や実績に応じて、支払われる給与体系を示しています。

ただし「歩合制」「完全歩合制」「固定給+歩合制のどちらにも使われるのに対し、「インセンティブ」は主に「固定給+インセンティブ」というプラスアルファの意味として使用されます。

歩合制の対義語

「歩合制」の対義語は、「固定給制」です。

固定給制を給与体系の基本としている会社の方が主なため、求人募集などでは「歩合制」の会社の方は珍しく目につく傾向があります。

出来高制の意味

「出来高制」とは、仕事の成果や作業量に応じて支払額が決まる給与体系です。

請負型の仕事がメインとなります。

出来高制のメリット

「出来高制」で働くメリットは、自分が作業した分が目に見える形でお金になるという点です。

また仕事に慣れてきた場合に、効率よく作業する方法などもわかり働きやすくなります。

自分で自由に時間を設定できたりすることも多く、自由度が高いというめり十もあります。

出来高制のデメリット

「出来高制」で働くデメリットは、受注量が少ない場合に給与が大幅に減ってしまうことです。

毎月安定した作業ができれば問題がありませんが、月によって異なると、時間はあっても働くことができないというデメリットがでてきてしまいます。

出来高制の類語

「出来高制」の類語は、「生産高制」「取れ高制」です。

どれも生産数や作業数に応じて給与が決まるという意味合いになります。

出来高制の対義語

「出来高制」の対義語は、給与体系の中で該当するのは「時間報酬制」です。

「時間報酬制」「固定給制度」を表していますので、結果的に「歩合制」「出来高制」も、対義語は「固定給制」となります。

まとめ

一見すると、どちらも自分の力量で給与が決まると思われる「歩合制」「出来高制」ですが、実際には向いている職種やメリット・デメリットに違いがあります。

いずれにしても、固定給制とは異なり不安定な部分がある分、頑張り次第では高給が稼げる可能性のある給与体系です。