この記事では、「カルチャーショック」と「ロールショック」の違いを分かりやすく説明していきます。
「カルチャーショック」とは?
「カルチャーショック」とは他の文化に触れた際に自分が今まで培っていた文化的価値観とのギャップが生じて、その差から精神的衝撃や動揺を受けることです。
日本とアメリカなどのお国柄の違いで受けることもありますし、日本国内であっても共通語だと思っていた言葉が実は方言で他県民に通じないなどの形で「カルチャーショック」を受けることもあります。
何が原因で文化の違いを実感するかは場合によって千差万別なので、言葉遣いや食事に生活習慣などありとあらゆることで「カルチャーショック」は起こり得るでしょう。
また「カルチャーショック」にも軽く驚いた程度の軽いこともあれば、今までの価値観が崩壊するほど強いショックを受けることもあります。
「ロールショック」とは?
「ロールショック」とは今までの社会的役割が通用しないことによる精神的な衝撃です。
地元では有名な大学を卒業し上京して就職活動をしても、都会では地元の有名大学出身という肩書は基本的に通用しません。
また過去に大手企業に勤めていた人はある程度尊敬の念を抱かれるものですが、他の業界に転職すれば元大手企業勤めという肩書きも無意味になり他の人と同等の扱いになります。
このように今まで社会的に優位な役割を持っていたのに、何らかの変化があってその優位性を失った事によるショックが「ロールショック」です。
「ロールショック」には本人が変わっていなくとも環境が変わったせいで役割の価値が失われて起きるケースも、本人が持っている役割が変わることで起きるケースもあります。
「カルチャーショック」と「ロールショック」の違い
「カルチャーショック」と「ロールショック」の違いを、分かりやすく解説します。
文化的価値観の違いから起きる精神的ショックが「カルチャーショック」で、社会的役割の違いから起きる精神的ショックが「ロールショック」です。
「カルチャーショック」は単純な文化風習の違いなので優劣によって起きるものではありませんが、「ロールショック」は今まで持っていた役割を失ったり通用しないことによって起きるので、基本的に状態の悪化によって受けるショックになります。
また「カルチャーショック」は今まで価値観を培ってきた文化圏から離れた人なら誰にでも起こりえますが、「ロールショック」は元から誰かに評価される社会的役割を持っていた人にしか起きません。
まとめ
どちらも地元から離れるという環境の変化で起きるようになりますが、文化による違いか社会的価値による違いかという明確な違いがあります。
誰にでも起き得る「カルチャーショック」と比べると「ロールショック」は話題になりにくいですが今まであった優位性を失ったショックでもあるので、「カルチャーショック」より深刻になることも多いでしょう。