この記事では、「茉莉花」と「ジャスミン」の違いについて紹介します。
茉莉花とは?
茉莉花は「マツリカ」と読みます。
アラビアジャスミンのことをいい、モクセイ科ソケイ属に属する植物です。
主にインドやスリランカ、イランなど東南アジアに自生しています。
それがシルクロードを通って、中国に伝わったといわれています。
サンスクリット語でマリカーということから茉莉花という名前が付きました。
茉莉花の花は香りが強く、ジャスミン茶に用いられています。
ジャスミン茶は中国茶の1つで、中国語だと茉莉花茶(モーリーフアーチャー)といいます。
ジャスミン茶は、茶葉に茉莉花の香りを吸着させたお茶になります。
使われる茶葉は緑茶が多いですが、ウーロン茶やプーアル茶、白茶などが使われます。
ジャスミンという茶葉があるわけではありません。
元々は、質が落ちた茶葉を美味しく飲むために編み出された技法といわれています。
中国ではよく飲まれているお茶で、日本でも茶葉などが販売されています。
また、沖縄のさんぴん茶はジャスミン茶の一種で、半発酵の茶葉に茉莉花の香りを付けたものです。
沖縄ではペットボトルや紙パックに入ったさんぴん茶も販売されています。
ジャスミンとは?
ジャスミンは、可愛らしい花と強い香りが特徴の植物です。
モクセイ科ソケイ属に属しており、約300種類あるといわれています。
その多くは、白色か黄色い花を咲かせます。
ジャスミンの名前の由来はヤースミーンというペルシャ語で、神様からの贈り物という意味があります。
ジャスミンは女性の名前としても用いられています。
ジャスミンの代表的な種類を挙げると、ソケイ・オオバナソケイ・ノハラジャスミン・ハゴロモジャスミン・オウバイ・シロモッコウ・茉莉花などがあります。
その中でもソケイと茉莉花は、香料の原料として栽培されています。
ジャスミンは夜に花が開くので、香料にする際には明け方に摘み取りを行います。
独特の香りには工業生産できない成分も含まれており、天然の花から抽出した香料はとても貴重です。
ジャスミンはアジア・アフリカの熱帯および亜熱帯が原産で、日本には自生していません。
茉莉花とジャスミンの違い
ジャスミンには300種類あり、その中の一つがアラビアジャスミンである茉莉花になります。
茉莉花はジャスミン茶の原料になるので、ジャスミンというと茉莉花をイメージする人も多いです。
ジャスミンはモクセイ科ソケイ属に属する植物ですが、全く違う植物にジャスミンという名前が付いているものもあります。
カロライナジャスミンやマダガスカルジャスミン等です。
カロライナジャスミンはマチン科ゲルセミウム属に属する植物で、有毒成分を含んでいるため取り扱いには注意が必要になります。
まとめ
茉莉花はジャスミンの一種で、アラビアジャスミンのことをいいます。
茉莉花はジャスミン茶の原料として使われているので、ジャスミンの中でも代表的な存在です。