この記事では、「片栗粉」と「薄力粉」の違いについて紹介します。
片栗粉とは?
片栗粉は、ジャガイモから作られる調理用の白い粉のことをいいます。
料理のとろみ付けなどに用いられています。
片栗粉の由来は、カタクリという植物にあります。
カタクリはユリ科に属する多年草で、紫色の可愛らしい花を咲かせます。
片栗粉は昔、ジャガイモではなくカタクリの根茎からとれるデンプンを使っていました。
しかし、明治時代に入り北海道の開拓が進み、ジャガイモが沢山とれるようになったことからジャガイモを使うようになったといいます。
また、自生しているカタクリの数が減ってしまったことも理由の一つです。
原料がジャガイモに切り替わった後も、片栗粉という名前は残りました。
片栗粉は、中華料理ではとろみを付けるために使われます。
デンプンは加熱することで糊化するためとろみが出るのです。
八宝菜や麻婆豆腐、酢豚など代表的な中華料理に使われています。
介護食などで飲み込みやすくする目的で使われることもあります。
また、片栗粉は、唐揚げや竜田揚げなど揚げ物の衣としても用いられます。
揚がった時にサクサクとした軽い食感になります。
薄力粉とは?
薄力粉は小麦粉の一種で、主に軟質小麦を原料として作られているものをいいます。
タンパク質の割合が8. 5%以下の小麦粉です。
小麦粉には薄力粉の他にも、強力粉や中力粉などがあります。
強力粉はパンや中華麺に使われるもので、焼くと硬い仕上がりになります。
中力粉は、うどんやお好み焼き、たこ焼きなどに用いられます。
薄力粉はケーキなどのお菓子作りや揚げ物の衣などに用いられることが多いです。
薄力粉は他の小麦と比べてグルテンの量が少ないため粘りが少なく、膨らむ力も弱いためお菓子作りでは卵やベーキングパウダーを使って膨らませます。
ダマになりやすく、ふるい等でふるってから使うとダマになりません。
片栗粉と薄力粉の違い
片栗粉と薄力粉の大きな違いは原料にあります。
ジャガイモを原料としているのが片栗粉で、小麦を原料としているのが薄力粉です。
どちらも白い粉ですが、薄力粉の方が少しクリーム色になっています。
また、どちらも揚げ物の衣に使いますが、小麦粉はカリッとした食感になります。
色もきつね色に仕上がります。
片栗粉を使うと、サクサクとした軽い食感になります。
色は白っぽさが残っています。
それから片栗粉はとろみ付けに使うことがあり、加熱することでとろみが生まれます。
粘度が高いとろみなので、あんかけ料理などに用いられます。
小麦粉の場合にはとろみが少し出ますが、さらっとしています。
粘り気はないので、カレーやシチューなどに少しだけとろみを加えたい時などに使います。
まとめ
片栗粉と薄力粉の違いは原料で、ジャガイモから作られているのが片栗粉で小麦から作られているのが薄力粉です。
見た目も白い粉ですが、真っ白なのが片栗粉でクリーム色がかっているのが薄力粉になります。