この記事では、「身許」と「身元」の違いを分かりやすく説明していきます。
「身許」とは?
身許とは、みもとという読み方をすべき言葉です。
文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事でしょうが、生きている人間のからだや地位、身分といった意味の身の文字に、物の下の部分やその人の所といった意味がある許の文字を加える事で完成した言葉となっています。
以上の事から身許は、その人の出生や経歴といった事柄を表すのです。
「身許」の言葉の使い方
身許は、ある人物の素性といった意味に使われる言葉となっています。
要するに特定の人物が何処で生まれ、どの様な場所で育ったかといった情報に対して使用される言葉です。
もっともこの身許というのは基本的に古い表記であり、現在ではほぼこの表記では使われていません。
そのため使用しても間違いとまでは言えませんが、使うと幾分分かり難さを招いてしまう言葉であると言えるのです。
「身元」とは?
身元は、みもとという読み方をする言葉となっています。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解可能な事ですが、からだや自分自身、立場等の意味を持っている身の漢字に、物事の始まりや起こり、根本を成す所といった意味を有する元の漢字を付け足す事で成立した言葉です。
だからこそ身元は、その人物の素性や経歴といった意味を示します。
「身元」の言葉の使い方
身元は、特定の人物が何者であるかを表現する言葉として用いられているのです。
氏名やその人物がいつ頃、何処で誕生したか、といった何者であるかを特定する情報に対して使用する言葉となっています。
なので身元がはっきりしない人物は、警戒されたり怪しまれたりする事が多いです。
他にも身元は、一身上の事柄といった意味も持っています。
お陰で、素性が定かでない人物や行き場がない人に対して、身元を引き受ける、という形で他者が責任を持ってあげるという意味でも利用されるのです。
「身許」と「身元」の違い
身許と身元の文字表記を並べて見比べてみると、2文字目に許と元という明らかな漢字の違いを発見する事が出来ます。
所がどちらも読み方が同じみもとであり、出生や素性といった風に、持つ意味も全く一緒だったりするので非常にややこしいです。
というのも、身元という言葉はかつて身許と表記されており、全く同じ言葉を表します。
ただし現在では身許と表記する事はほぼないので、みもとという言葉を示したいなら、身元を使うのが正解と言えるのです。
まとめ
2つの言葉は共に最初に同じ身の漢字が使われており、読み方も同じという組み合わせとなっています。
ですが2文字目の漢字に違いがあるので、全てが同じという訳ではありません。
とはいえ、持つ意味も完全に同じであるため、非常にややこしい所です。
それもそのはずでかつて身許と表記されていた言葉が、後に身元という表記に変化しました。
そのため現在では身許と書く事が基本的にないので、みもとを示す際には身元という言葉を用いるのが無難です。