「新書」と「新刊」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「新書」と「新刊」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「新書」「新刊」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「新書」と「新刊」の違い

「新書」には、2つの意味があります。

1つめは、新しく書いて出版された書物、新刊の書物のことです。

もう一つは、出版物の判型の一つで、縦176ミリ、横113ミリほどの書物、またそれに類似した判型の軽装の書物のことです。

「新刊」とは、書物を新しく刊行すること、またその書物のことです。

「新書」の1つめの意味である、新しく書いて出版された書物、新刊の書物は、「新刊」と意味がほぼ同じです。

「新書」は書物のことを指していますが、「新刊」は刊行するという行為のことも指しています。

この意味の他に「新書」には、出版物の判型の一つの意味があり、この意味は「新刊」には含まれていない点に違いがあります。


「新書」と「新刊」の使い方の違い

新しく書いて出版される書物、出版された書物、また新しく出版することに、「新書」「新刊」を使用します。

「新書」は縦176ミリ、横113ミリほどの大きさの書物のことを指して使うこともあります。

こちらの意味で使われることの方が多く、新しく出版される書物や出版された書物のことは「新刊」ということが多いです。


「新書」と「新刊」の英語表記の違い

「新書」は英語で、新しく書いて出版する書物の意味では“new book”“newly-published book”と表現をし、新書判の意味では“paperback pocket edition”と表現をします。

「新刊」は英語で“new book”と表現をします。

「新書」の意味

「新書」には、2つの意味があります。

1つめは、新しく書いて出版した書物、新刊の書物のことです。

現在が2020年1月10日だとします。

2020年の1月中に出版される書物は、2020年1月10日とそれほど日にちが離れていないので、新しいといえるでしょう。

重版で出版されたものではなく、新しく書いて2020年の1月に出版した書物を指して「新書」といいます。

もう一つは、新書判やそれに類似した軽装の書物のことです。

新書判とは、出版物の判型の一つのことで、縦176ミリ、横113ミリほどの大きさの書物のことです。

文庫本は縦148ミリ、横105ミリほどの大きさが一般的で、「新書」の方が縦長です。

さまざまな出版社から「新書」が発行されており、それぞれの出版社で多少大きさが違います。

また、単行本よりも手ごろな価格で販売されていることが少なくありません。

「新書」の使い方

新しく書いて出版した書物のことの意味がありますが、この意味よりも縦176ミリ、横113ミリほどの大きさの書物を指して使われることが多いです。

「新書」を使った例文

・『電車の中で新書を読む』
・『新書ばかりを読んでいる』
・『面白い新書を教えてください』
・『数々の親書を著している教授』
・『変わったテーマの親書だ』

「新書」の類語

新しく書いて出版される書物の意味では、「新刊」が類語です。

「新書」の対義語

「古書」が対義語です。

昔の書物、ふるい本という意味があります。

「新刊」の意味

「新刊」とは、書物を新しく刊行すること、またその書物のことです。

刊行には、書籍などを印刷して世に出すことという意味があります。

書物の最後の方のページには、第1刷された年月日や出版された年月日が記載されています。

第1刷だけでなく、第2刷、第3刷などもされている書物もあります。

「新刊」は新しく第1刷すること、またその書物のことで、第2刷以降のものは「新刊」とはいわないことが一般的です。

新しいとはどれくらいかというと、出版業界や書店では出版から2か月ほどまでのものを「新刊」というようです。

書店が書籍を出版社に返品できる期間は3か月半ほどまでで、出版から3か月半ほどまでの書籍を「新刊」ということもあります。

「新刊」の使い方

新しく書物が出版されること、またその書物を指して使用します。

既刊の書物が同じ判で増刷されること、またその書籍のことを指しているのではありません。

書いたのが新しく、そして出版されるのが新しい書物のことを指していいます。

「新刊」を使った例文

・『今月の新刊を調べてみる』
・『○○さんの新刊が話題になる』
・『新刊しか読まない主義だ』
・『新刊以外の本にも魅力はある』
・『好きな作家の新刊が楽しみ』

「新刊」の類語

「新書」「創刊」が類語です。

「創刊」には、新聞や雑誌などの定期的に発行されている書物を新たに発行することという意味があります。

最初の号のことだけを指しています。

「新刊」の対義語

「古書」が対義語です。

まとめ

新しく書いて出版される書籍という意味が、2つの言葉で共通しています。

しかし、「新書」には新書判の意味もあり、この点が2つの言葉で違います。