「呆然」と「唖然」の違いとは？使い方や例文も徹底的に解釈

この記事では、「呆然」と「唖然」の違いを分かりやすく説明していきます。

「呆然」と「唖然」の違い
1. 「呆然」と「唖然」の使い方の違い
2. 「呆然」と「唖然」の英語表記の違い
「呆然」の意味
「唖然」の意味
まとめ

「呆然」と「唖然」の違い

「呆然」と「唖然」の違いについて紹介します。

「呆然」と「唖然」の使い方の違い

「呆然」は、「予想外のことが起きて、驚き呆れて気が抜けること」に使います。

びっくりして身体の力が一気に抜ける状態を表します。

「唖然」は、「予想外のことが起きて、驚き呆れて言葉が出ないこと」に使います。

びっくりして何も言えなくなってしまう状態を表します。

「呆然」と「唖然」の英語表記の違い

「呆然」の英語表現は以下の通りです。

1つ目は「shocked」で、「ショックを受ける=気が抜ける」という意味です。

“I was too shocked to leave there for a while.”
(私は呆然としてしばらく動けなかった)
2つ目は「dazed」で、「ぼんやりする」という意味です。

“He was dazed and stood there in shock.”
(彼はショックで呆然と立っていた)
「唖然」の英語表現は以下の通りです。

1つ目は「dumbfounded」でm「びっくりして言葉が出ない」という意味です。

“I was dumbfounded to hear that.”
(私はそれを聞いて唖然とした)
2つ目は「stunnned」で、「驚き、喜びで固まる」という意味です。

“She was stunned with shock.”
(彼女は驚いて唖然とした)

「呆然」の意味

「呆然」は「ぼうぜん」と読み、以下の2つの意味があります。

1つ目は「驚いてしばらく動けなくなること」という意味です。

2つ目は「呆れて気が抜けた様になること」という意味です。

上記に共通するのは、「予想外のことが起きて、身体の力が抜けること」という意味です。

「呆」は、「予想外のことに驚くこと、呆れること」を表します。

「呆然」と同じ読み方をする言葉に「茫然」があります。

どちらも「予想外のことが起きて驚き呆れ、気が抜けた様になる」という意味があります。

ただし、「茫然」の方は「漠然として掴みどころがない」という意味でも使われるという点が違います。

「呆然」の使い方

「呆然」は、「予想外のことが起きて、身体の力が抜けること」に使われます。

「呆然とする」「呆然となる」などと使われることが多くなります。

基本的に、予想外に「良くないこと、好ましくないこと」が起きた時に使われ、後から怒りや不満などの気持ちが湧いてくることが多くなります。

「呆然」を使った例文

・『大きな地震が静まったあと、しばらく呆然としていた』
・『目の前で交通事故が起きて、その場で呆然としていた』
・『自分一人だけ取り残されて呆然とした』
・『道に迷ってしまい、呆然と立ち尽くした』
・『突然恋人から別れ話をされて呆然とした』

「呆然」の類語

・「放心状態(ほうしんじょうたい)」
「ショックが大き過ぎて頭が真っ白になっている様子」という意味です。

・「思考停止(しこうていし)」
「自分自身で考えたり判断しなくなる状態」という意味です。

「呆然」の対義語

・「正気(しょうき)」
「確かな意識を持っている状態」という意味です。

「唖然」の意味

「唖然」は「あぜん」と読みます。

意味は「予想外の出来事に驚き呆れて、声も出ない様子」です。

思い掛けないことが起きてしまい、言葉に詰まってしまうことを言います。

「唖」は「驚いた時にあっと出る声」という意味、「唖然」で「『あっ』と言ったまま黙ってしまうこと」になります。

「呆然」の様に「ぼーっとする」のではなく、「驚いて声も出ない状態」です。