この記事では、「離別」と「離婚」の違いについて紹介します。
離別とは?
離別には、人と別れることという意味があります。
また、夫婦の関係を解消することもいいます。
離別の「離」という漢字には、「はなれる」「わかれる」といった意味があります。
「別」も「わかれる」という意味を持っています。
似た意味の漢字が重なっている言葉で、よりその意味が強調されています。
「別」は別れそのものの概念を表すものですが、「離」は離れる行為のことを表します。
離別は単に別れるというだけではなく、縁が切れるといったニュアンスも含まれています。
数年後に再会することが決まっているような場合には使いません。
また、配偶関係を表す時に、「有配偶」「未婚」「死別」「離別」といった分類の仕方をする場合もあります。
この場合の離別は、離婚して再婚していない人のことを指します。
離別の使い方
『妻とは10年前に離別して以来、1度も会っていません』
『幼い頃に離別した父と初めて会うことができました』
『離別後の親子関係について考えましょう』
離婚とは?
離婚とは、夫婦が婚姻関係を解消することをいいます。
婚姻関係があることを前提としているので、事実婚の夫婦が別れる場合には離婚とはいいません。
また、同棲している恋人と別れる場合も同様です。
日本では離婚の大半は協議離婚によって成立しています。
協議離婚とは当事者の合意に基づくもので、届出をして受理されれば離婚が成立します。
調停離婚や審判離婚、裁判離婚などもあります。
協議離婚が成立しなかった場合に、家庭裁判所による調停や審判、裁判などによって離婚するものです。
最近、死後離婚という言葉が使われるようになりましたが、配偶者が亡くなってから離婚することはできません。
死後離婚は、配偶者と死別した後に配偶者側の姻族関係を解消する目的で姻族関係終了届を提出することを指して生まれた言葉です。
離婚の使い方
『思い切って離婚するべきかやり直すべきか心が揺れています』
『親の離婚は子どもにも影響を与えるのは間違いないでしょう』
『夫と離婚するのは決まっていますが、財産分与や子どもの養育費をめぐって話がまとまりません』
離別と離婚の違い
離別も離婚も夫婦の別れを表す言葉ですが、離別の方が幅広い意味で使われています。
離婚は婚姻関係を解消する時に使う言葉なので、法律婚の夫婦に用いられます。
事実婚や同棲関係などは含まれません。
離別は婚姻関係があるかどうかは前提としていないので、事実婚の夫婦や同棲関係にある恋人が別れる場合などに使われることもあります。
また、離別は親子や親友との別れなど、夫婦以外の別れに使うこともあります。
まとめ
離婚は夫婦が婚姻関係を解消することをいい、法律婚の夫婦に使う言葉です。
それに対して離別は人との別れに使う言葉で、事実婚の夫婦の別れにも使用します。
また、離別は親子など夫婦以外の別れに使用することもあります。