「杏」と「梅」はどのように区別すれば良いのか。
この記事では、「杏」と「梅」の違いを分かりやすく説明していきます。
「杏」とは?
「杏」は中国原産のバラ科サクラ族の植物です。
英語で「杏」は“apricot”です。
花は春に咲きます。
ピンク色の花を咲かせ、その花が散った後に実を付けます。
出来たばかりの「杏」の実は緑色ですが、その後、実が熟すことで黄色から濃い黄色へと変化します。
そんな「杏」の実は6月から7月ごろにかけ収穫が可能となります。
生でも食べることができますが多くの場合、加工されています。
「杏」の言葉の使い方
「杏」を用いた言葉はたくさんあります。
「杏酒」や「杏仁豆腐」「銀杏」「杏子」などです。
「梅」とは?
「梅」はバラ科サクラ族の植物です。
英語で「梅」は“plums”です。
花は春に咲きます。
ピンク色の花を咲かせ、その花が散った後に実を付けます。
「梅」の実は熟しても色が変わることはなくずっと緑色のままとなります。
そんな「梅」の実は5月から6月ごろにかけ収穫が可能となります。
収穫した「梅」の実は生で食べることはできません。
そのため、必ず加工する必要があります。
「梅」の言葉の使い方
「梅」を用いた言葉はたくさんあります。
「梅酒」や「梅干し」「梅エキス」のほか「松竹梅」といった言葉にも「梅」が用いられます。
「杏」と「梅」の違い
一見、似ていることから間違われやすい「杏」と「梅」ですが、全く別の植物です。
木の形や実の形。
また、花の色や花を咲かせる時期、実ができる時期なども非常に似ています。
ただし、その実の収穫時期に少し違いがあり、「杏」は6月から7月ごろ。
「梅」は5月から6月ごろで、ひと月ほど「梅」の方が収穫時期の開始が早くなります。
互いに同じような実をつける「杏」と「梅」ですが大きさに違いがあります。
「杏」は「梅」に比べ実は大きくなります。
色の変化にも違いがあり、「杏」は濃い黄色へと熟すことで実の色が変化しますが「梅」は熟しても緑色のままです。
そのため、熟した実を見れば「杏」と「梅」は一目瞭然です。
実の味は、どちらも甘酸っぱいです。
ただし、「杏」の方が少し独特な香りがあります。
また、果汁も少なめです。
食べ方においても大きな違いがあり「杏」は生でも食べることができますが「梅」は生で食べることはできません。
必ず梅干しや梅ジュースなどに加工する必要があります。
それぞれを食することで得ることができる効果も異なります。
「杏」の場合、疲労軽減効果や美肌効果、咳止め効果、便秘の予防や解消などの効果を期待することができます。
一方、「梅」にも疲労回復効果があり、そのほか、むくみ解消効果や血圧を下げる効果、食欲増進効果などを期待することができます。
このように、それぞれが持つ効果に違いもあります。
まとめ
以上が「杏」と「梅」の違いです。
花が咲く時期、実をつける時期などが近いことから間違われやすい「杏」と「梅」にも明確な違いがあることがわかります。