この記事では、「闘志」と「闘魂」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
闘志と闘魂の違い
「闘志」は、戦おうとする気持ちのことです。
「闘魂」も戦おうとする気持ちを意味します。
どちらの言葉の意味に含まれる「戦おう」とは、実際に武器を持って戦うことだけでなく、スポーツの試合、仕事で他の会社に負けられないときなどの「戦う」も意味しています。
「闘志」の場合、積極的に取り組んでいこう、戦っていこうという強い心のことを指します。
一方、「闘魂」の場合は、戦いに向かって行こうという強い精神と、負けまいする気持ちのことを指します。
「闘志」は戦おうとする意気込みのことだけを意味するのですが、「闘魂」はそれだけでなく、負けまいという気持ちの意味が含まれている点が異なります。
闘志と闘魂の使い方の違い
どちらも戦う場面で使われることが多い言葉です。
現在の日本では戦国時代のように武器を持って戦うことはありませんが、スポーツの試合のことを「戦う」ということがあり、また仕事でも「戦う」という言葉が使われることがあります。
「闘志」や「闘魂」が意味する「戦う」には、このような場面も含まれています。
そのため、スポーツや仕事でも使われる言葉です。
闘志と闘魂の英語表記の違い
「闘志」は英語では“fight”や“fighting spirit”と表記をします。
“fight”は戦いとも訳されます。
“fighting”も戦いのことで、“spirit”は精神のことです。
「闘魂」は英語では“fighting spirit”と表記します。
闘志の意味
「闘志」とは、戦おうという気持ちのことです。
戦おうという気持ちといっても、消極的な気持ちもあれば、積極的な気持ちもあります。
自信がないときには、消極的になってしまうことでしょう。
反対に「何としても負けられない」と考えているなら、積極的に物事に当たろうという気持ちが生まれてきます。
「闘志」の戦おうとする気持ちは積極的なものです。
戦おうという強い気持ちを表しています。
「闘」という漢字には、たたかう、あらそうという意味があり、「志」という漢字には、こころざす、こころざしという意味があります。
こころざすとは、あることをしようと思い定めることを意味します。
「志」の漢字から「心」をとった「士」の漢字を使った「闘士」としてしまうと、意味が異なります。
「士」は成人の男子やある資格を持つ人という意味のある漢字で、「闘士」は戦う人を意味します。
「志」には「心」の文字が入っているので、「闘志」は気持ちのことです。
闘志の使い方
積極的に物事にあたっていこうとする場面や、戦う場面で使用される言葉です。
「戦い」には、戦争、試合、競争という意味があります。
スポーツは試合や競争であり、仕事は他社との競争といえるでしょう。
こういった場面で「闘志」という言葉が使われています。
闘志を使った例文
・『闘志を感じられる』
・『闘志のないチーム』
・『上司の一言で闘志をなくす』
・『試合への闘志を語る』
・『選手たちが闘志を見せてくれました』
闘志の類語
類語は「覇気」「ファイト」です。
「覇気」には、物事に積極的に取り組もうという意気込みという意味があります。
「ファイト」は「闘志」の意味で使われたり、「がんばれ」と声をかけたりするときに使われる言葉です。
闘志の対義語
対義語は「無気力」です。
「無気力」とは、やる気のないことを意味します。
闘魂の意味
「闘魂」は、戦おうとする気持ちのことを意味します。
単に戦おうというだけでなく、負けまいという強い気持ちの意味が含まれていて、積極的に戦い抜こうという気持ちが現れています。
「魂」には、人の生命をつかさどるたましいの意味だけでなく、こころ、思い、精神という意味もあります。
闘魂の使い方
戦う場面で使われる言葉です。
スポーツ、仕事などの場面で使われることが多くあります。
負けまいという強い気持ちの意味を含む言葉なので、絶対に負けたくないとき、負けられないときに使用します。
負けまいという強い気持が感じられないときに「闘魂が足りな」などいわれたりもします。
闘魂を使った例文
・『闘魂をみなぎらせる』
・『監督から闘魂を注入されて試合に向かう』
・『闘魂に火をつける』
・『闘魂が足りないといわれてしまった』
・『闘魂を入れるためにビンタしてもらう』
闘魂の類語
類語は「負けじ魂」です。
「負けじ魂」とは、負けまいとする気持ちのことを意味します。
闘魂の対義語
対義語は「無気力」です。
まとめ
どちらの言葉も英語では“fighting spirit”と同じ表現方法をするように、日本語の「闘志」「闘魂」はほぼ同じ意味を持っています。
どちらも戦おうとする強い気持ちを意味しています。
違いは、「闘魂」には「負けまい」という意味が含まれていることです。