この記事では、「鏡割り」と「鏡開き」の違いを分かりやすく説明していきます。
「鏡割り」とは?
「鏡割り」は、おめでたい席でお酒の鏡という酒樽の上の部分をかち割ることを意味します。
ただ、おめでたい席で破壊することを意味する悪という言い方はどうなの?という意見が大量に上がり始めると、この呼び方どちらかというとおめでたくないよねという意見へとさらに進化し、今現在ではこの呼び方はしません。
ちなみに、お酒の樽の上部の鏡を割ると言いますが、実は割るのではなく、蓋をてこの原理で外して再度軽めに蓋をしてその蓋の鏡の部分をハンマーで叩けばきれいに割れているように見えるというだけで実際にハンマーのみでお酒の鏡を割ることはまず今のお酒の樽の作り方では不可能です。
「鏡開き」とは?
「鏡開き」は、おめでたい席にて、酒樽の上部の鏡をかち割ることです。
しかし、本当は、最初に酒樽上部の鏡をバールでゆっくりこじ開けてから再度軽めに蓋をして、後から豪快にハンマーでたたき割るそぶりをして「鏡開き」としますので実際にハンマー一本でたたき割ることではありません。
なお、この言葉、「鏡割り」という言い方が縁起が悪いということで改めて呼び名を付けたほうで、実質「鏡割り」と同じ意味です。
「鏡割り」と「鏡開き」の違い
両者の違いですが、実は違いはありません。
両者は、同じ意味になるんですがあえて違いを挙げれば、演技が悪い呼び方が「鏡割り」で縁起が良いほうが「鏡開き」になります。
なぜこのようなことになるかについては、おめでたい席で割るという表現は、福を壊すということになると判断し、昔の人は気にしなかったのですが、だんだんとおかしいよねということになり、開くというほうが幸運が開けると取れるのでいい表現じゃんということで今現在では、「鏡開き」という呼び方が採用されました。
まとめ
「鏡割り」や「鏡開き」については、なかなかお酒の樽の上部が割れないんだけどという珍事が起きることが多いのですが、実はあれ、おそらくですが、バールなんかで最初に蓋を外していないがゆえです。
というのも、昔も実はくぎ抜きというもので最初に細工をしてから豪快にハンマーでたたくことで蓋の上部が割れるという細工をしてからお祝いをしていたのですが、おそらくそうしたことを知らない方々は、ハンマー一本で上部を割ろうと必死だったのだと思われます。
こうした必死に割ろうとしている様子が逆に不幸を呼ぶのでは?という意見になり、「鏡開き」という言葉に移行したと言われています。
この呼び名であれば、必死になって、酒樽の上部を破壊しようとしても言い方がスマートですので福を授かろうと必死だということになりあまり不幸を連想しません。
ただ、必死に福を授かろうと大人が必死にハンマーを振るのはどうなの?という問題は出てきそうですが、それを踏まえても「鏡割り」や「鏡開き」は、実は初めに細工をしておくことが重要でこれを怠ると残念ながら福はやってこない上おめでたい席も興ざめするでしょう。