この記事では、「SS」と「SUS」の違いを分かりやすく説明していきます。
「SS」とは?
「SS」とは、「鉄を主な成分として含んでいる材質鋼」を指し示している材料の略語です。
「SS」も原義においては「ステンレス鋼」を意味していました。
しかし、鉄の組成が多くて錆びやすいため、「SS」は「ステンレス」より「鉄」に近い金属素材として認識されています。
「SS」は日本で生み出された規格ではなく、アメリカで生み出されたものになります。
「SS」は「SSグレード316」のように数字を付け加えるかたちで、「鋼材としてのグレード」を表現します。
この「SS」のグレードは、「物理的な強度」のものさしになっています。
「SUS」とは?
「SUS」とは、「ステンレス鋼」のことを指示している金属材料の略語です。
「SUS」というのは、「錆びにくくて腐りにくいという優れた長所を持っているステンレス鋼の金属素材」を意味しているのです。
「SUS」という略語で指し示されている「ステンレス鋼」というのは、「鉄・炭素を主成分とする鋼材」ではありません。
「SUS」は、「ニッケル・クロームなどを化合した金属」です。
「SUS」の頭文字は特に、「圧縮したり引き延ばしたりの圧延加工したステンレスの成形品」を指すことがあります。
「SUS」も「SUSグレード316」のように「グレード」を示します。
「SUS」のステンレス鋼の種類は、JIS(日本工業規格)によって定義されています。
「SS」と「SUS」の違い
「SS」と「SUS」の違いを、分かりやすく解説します。
「SS」も「SUS」も元々はどちらも「ステンレス鋼」を意味する略語でしたが、実際の金属としては「SS」のほうが「鉄を主成分とする錆びやすい金属素材」であるという違いを指摘できます。
シンプルな「SS」と「SUS」の違いを定義する場合、「SS」は「鉄・炭素を主な成分とする防錆性・耐食性が弱い鋼材」です。
「SUS」のほうは、「ニッケル・クロームなどの化合物で防錆性・耐食性に強いステンレス鋼」として定義できます。
「SS」はアメリカで生まれた略語・グレードであり、「SUS」は日本のJISで定義されているという違いも挙げられます。
「SS」の例文
・『SSの規格を参考にして鋼材を選択する場合、錆びにくさより物理的強度を重視するということを意味します』
・『SSは鋼材の機械的な強さを意味するグレードとして理解することができますが、鋼材が含む炭素量を基準にしているSCという別の規格もあります』
「SUS」の例文
・『水に濡れることが多いキッチン周りに使う金属を探しているのであれば、錆びにくいステンレス鋼のSUS材をセレクトすべきです』
・『錆びにくくて腐りにくいSUSのステンレス鋼は、現代ではあらゆる製品や用途で高いニーズがあります』
まとめ
「SS」と「SUS」の違いを説明して例文を挙げましたがいかがでしたか?「SS」と「SUS」の違いを詳細に知りたいという場合は、この記事をチェックしてみてください。