この記事では、「ズワイガニ」と「紅ズワイガニ」の違いについて紹介します。
ズワイガニとは?
ズワイガニは深海に生息している大型のカニで、十脚目ケセンガニ科に属しています。
漢字では「楚蟹」と書きます。
「楚」は「スワエ」といい、細くまっすぐな枝を指す言葉でした。
真っすぐな枝のように見えることから「楚蟹」となり、それが訛ってズワイガニになったといわれています。
ズワイガニはオスとメスで大きさが違い、メスはオスの半分ほどの大きさです。
なぜ、このように大きさが違うのかというと、オスが脱皮を繰り返して大きくなるのに対してメスは産卵するようになると脱皮をしなくなるからです。
そのため食用としてはオスの方が好まれています。
ズワイガニはオスとメスで呼び名が異なっており、地域によっても呼び名には違いがあります。
例えば、ズワイガニのオスは山陰地方では松葉ガニと呼ばれており、北陸地方では越前ガニ、丹後半島では間人ガニと呼ばれています。
松葉ガニの由来は、脚を折りたたんだ姿が松葉に似ているからです。
越前は地名で、間人(たいざ)は漁港の名前です。
それからズワイガニのメスは山陰地方だと親ガニやこっぺガニ、北陸地方だとセイコガニや香箱ガニと呼ばれています。
紅ズワイガニとは?
紅ズワイガニとはズワイガニの近縁種で、加熱すると鮮やかな紅色になるのが特徴です。
殻が柔らかいので、あまり冷凍するのには向いていません。
カニの中では身が甘いと評判です。
食用として流通しているのは紅ズワイガニのオスで、メスは資源保護を目的に水揚げが禁止されています。
香住漁港で水揚げされている紅ズワイガニは、香住ガニとしてブランド化されています。
ズワイガニと紅ズワイガニの違い
ズワイガニと紅ズワイガニは近縁種ですが、種類は異なります。
ただし、紅ズワイガニやオオズワイガニなども含めズワイガニと名が付くものを全てズワイガニとし、本来のズワイガニを本ズワイガニといったりすることもあります。
ズワイガニと紅ズワイガニは、生息している水深が異なります。
浅いところに生息しているのがズワイガニで、深いところに生息しているのが紅ズワイガニです。
ズワイガニの方が人気があり漁獲量も少ないので、価格は高くなっています。
紅ズワイガニは、ズワイガニの10分の1から5分の1程の値段で購入することができます。
また、缶詰など加工食品などに使われることも多いです。
それから紅ズワイガニは、名前に「紅」という名前が付いているように、ズワイガニよりも色が赤くなっています。
特に加熱すると、鮮やかな紅色になります。
ズワイガニは、タラバガニや毛ガニと並び三大ガニの一つとして数えられています。
まとめ
ズワイガニと紅ズワイガニの違いは、生息している水深と見た目にあります。
水深が浅いところにいるのがズワイガニで、深いところにいるのが紅ズワイガニです。
また、加熱すると赤やかな紅色になるのが紅ズワイガニになります。