「不在」と「留守」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「不在」と「留守」の違い生活・教育

この記事では、「不在」「留守」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「不在」と「留守」の違い

同じ「その場所にいない」意味となる「不在」「留守」

両者の違いは、同じ「いない」でも、「どこにいない」のかということになります。

「不在」の場合は、その場にいないといった意味を持ち「留守」の場合は、家にいないといった意味を持ちます。

そのため、「留守」を使用することができるのは、家にいない場合のみとなります。

その一方、その場にいないといった意味となる「不在」の場合は、家にいない場合も含まれ、使用用途が広がります。

そのほか、「留守」には、家を守るといった意味や周りに気を取られほかのことに気を取られてしまうことといった意味がありますが、「不在」には、そのような意味はありません。

「留守」には、家人に代わり家を守る、ほかのことに気を取られてしまうと3つの意味がありますが、「不在」の意味は、その場にいないといった意味のみとなります。

ただし、「その場にいない」のその場には、家も含まれ、いない場所を限定することなく使用することが可能となります。


「不在」と「留守」の使い方の違い

使用する場所が限定されるか、されないかによって使い方が異なる「不在」「留守」

「不在」の場合は、いない場所が限定されないため、幅広い用途で使用することができます。

例えば、家の人が家にいない時は、「尋ねてみましたが、不在でした」と使用することができ、そのほか、会社などで席を外している場合は、「○○は、ただいま、不在です」といった使い方となります。

一方、家にいない場合に限定される「留守」の使い方は、「留守中」「留守番電話」などとなります。


「不在」と「留守」の英語表記の違い

「不在」の英語は、absenceです。

「不在投票」は、absentee voting、voting by mail
「不在中に」は、in [during] one’s absence、〈旅行中に〉 while one is away
「彼は不在です」は、He is not present. と表します。

「留守」の英語もabsenceです。

「留守番電話」は、an answering machine、an answerphone
「留守中に」は、in [during] one’s absence、while one is away [out, absent]と表します。

「不在」の意味

「不在」は、いるべきはずのところにいない、家の限らず、その場所にいない意味を持ちます。

「不在」は、場所は限定されず、あくまでも、その人がいると思われる場所にいないといった意味となります。

そのため、場所に関係なく様々なシチュエーションに合わせ使用することが可能です。

もちろん、いるはずの場所には、家も含まれます。

「不在」の使い方

「不在」は、場所を限定することなく使用することが可能です。

そのため、使い方の幅は非常に広いものとなります。

家にいない場合でも使用することができ、会社で使用する場合は、「○○は、出張中で不在です」といった使い方が行われます。

そのほか「不在者投票」「不在証明」「不在地主」などがあります。

「不在」を使った例文

・『選挙当日は仕事のため、不在者投票を済ませることにしました。』

・『大変申し訳ございません。ただいま、○○は不在です。』
・『せっかく、試合を見に行ったのにスター不在で残念でした。』
・『ただいま、主人は不在です。』

「不在」の類語

自分の席にいないといった意味での「不在」の類語は、離席、出ている、席を立っているなど。

そのほか、離席中、席を外している、外出中などとなります。

「不在」の対義語

「不在」の対義語は、「在宅」です。

「在宅」には、自分の家にいることといった意味があります。

「留守」の意味

「留守」は、家にいないといった意味となります。

「留守」「不在」とは違って、いない場所が家と限定されます。

「留守」には、外出中に家の人に代わり家を守るという意味に加え、周りの別のことに気を取られ、やらなければいけないことをやっていないといった比喩的な意味も持っています。

「留守」の使い方

使用する際の場所を家に限定される「留守」

そのため、使い方は家のみを限定されてしまいます。

「出張で家を留守にします」といった使い方をはじめ、「居留守」「留守番電話」などの使い方があります。

そのほか、少し異なった使い方として「留守」の使い方には、周りのほかのことに気を取られているといった意味の使い方として「勉強がお留守になる」などといった比喩的な使い方もあります。

「留守」を使った例文

・『セールスマンが家に来たため、居留守を使うことにした。』

・『1週間ほど、出張で自宅を留守にする予定です。』

・『せっかく来てくださったのに留守にしていて申し訳ございません。』

・『留守中に宅配便が届いたようだ。』

「留守」の類語

出席しないといった意味の「留守」の類語として、不参、不在、欠場、欠席、欠勤があります。

「留守」の対義語

「留守」の対義語は、「在宅」です。

まとめ

いない場所によって使い分けが必要な「不在」「留守」

「留守」は特に正しい使い方が必要で、家にしか使用することができないと覚えておくことが大切です。