「自腹」と「自費」の違いとは？使い方や例文も徹底的に解釈

この記事では、「自腹」と「自費」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「自腹」と「自費」の違い
1. 「自腹」と「自費」の使い方の違い
2. 「自腹」と「自費」の英語表記の違い
「自腹」の意味
「自費」の意味
まとめ

「自腹」と「自費」の違い

「自腹」には、2つの意味があります。

1つめは、自分の腹のことです。

2つめは、自分が持っている金銭、自分で支出すること、自分で負担することです。

「自費」には、自分で負担をしたり、支出したりする費用の意味があります。

「自腹」の2つめの意味、自分で支出することと「自費」の意味は同じです。

この意味では、意味するものに違いはありません。

「自腹」は自分の腹の意味もあり、この点が2つの言葉の違いです。

「自腹」と「自費」の使い方の違い

自分で支出する意味では、「自腹」も「自費」も同じような使われ方をしています。

しかし、「自腹」は公の場では使われることが少なく、公の場では「自費」が使用されることが一般的です。

たとえば、自分で費用を負担して本を出すことを「自費出版」といいますが、「自腹出版」とはいいません。

会社で使用する文房具類は会社が費用を出して購入して社員に使ってもらうことがあるようですが、自分で費用を出して購入しなければならない会社もあります。

その場合、多くの社員に向けて発表するときに「文房具類は自費でお願いします」のようには言いますが、「文房具類は自腹でお願いします」とはあまり言いません。

個々の社員に対しては「自腹」を使うことはありますが、大勢の前では使わないことが多いです。

このように公の場では「自費」が使われることが多く、使われる場面が違います。

また、「自腹」は本来は自分で支払う必要がないのに自分で支払う意味で使われることがあります。

「自腹」と「自費」の英語表記の違い

「自腹」は英語で、自分で支払う意味では“ pay out of one’s own pocket”と表現をします。

「自費」は英語で“own expense”と表現をします。

「自腹」の意味

「自腹」には2つの意味があります。

1つめは、自分の腹のことです。

「自」という漢字には、おのれ、われという意味があります。

「腹」は人間の体ではだいたい中央あたり、胸と腰の間にある部分のことです。

もう一つの意味は、自分が持っている金銭、自分で負担をすることです。

旅番組でゲストとレギュラー出演者があるお店を訪れました。

そこで、出演者の一人がゲストに自分の費用でプレゼントを購入しました。

テレビなのでテレビ局が支払ってもよさそうですが、テレビ局ではなく自分が支払っています。

こういった費用が「自腹」です。

「自腹」の使い方

「自腹」には2つの意味がありますが、自分の腹の意味で使われることよりも、自分が持っている金銭、自分で支払うことの意味で使われることの方が多いです。

本来支払う必要がないのに自分で支払うときに使われています。

たとえば、学校の授業で先生が生徒に教えるために使用する教材は、学校側あるいは公立なら市区町村が費用を負担してもおかしくはないでしょう。

それを学校などが負担するのではなく、先生自身が購入をすることには「自費」という言葉が使用されます。

人に食事をごちそうするときには、自分自身で他の人の分の食事代も支払います。

このとき、気持ちよく支払っている場合は「おごる」という言葉が使われ、しぶしぶという気持ちが含まれていると「自腹」という言葉が使われることが少なくありません。

「自腹」を使った例文

・『テレビの企画で自腹を切った』
・『編集者が自腹でも購入したいと思ったアイテム』
・『交通費は自腹』
・『研修のための費用は自腹』
・『すべて自腹で購入しました』

「自腹」の類語

「自費」が類語です。

「自腹」の対義語

対義語はありません。

「自費」の意味

「自費」とは、自分で負担する費用、自分で支出する費用のことです。

家計を任されている人は、任されている金銭から食費などを出していることでしょう。

この金銭は誰のものと決められていることは少なく、そのため「自費」とはいいません。

明確に自分の金銭であるとわかり、自分で負担する費用が「自費」です。