「エビ」と「ザリガニ」は見た目が似ていますが、同じ仲間なのでしょうか。
この記事では、「エビ」と「ザリガニ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「エビ」とは?
「エビ」は甲殻類の一種。
甲殻類のうちエビ目に分類されヤドカリとカニを除く生き物の総称です。
英語では小さなものは“shrimp”(シュリンプ)、大型なものは“lobster”(ロブスター)、その中間の大きさのものは“prawn”(プローン)と呼びます。
また、漢字では「海老」や「蝦」があてられます。
「海老」は「エビ」の曲がっている様子が老人に似ていることから、また「エビ」のような赤いぶどうの色を表す言葉が「えび」だったことから、その漢字が用いられるようになりました。
「エビ」の体は頭胸部と腹部、19対の脚で構成され、全身が硬い外骨格で覆われています。
様々な種類が海や淡水域に広く生息し、食用や鑑賞用に用いられています。
食用にされるものではクルマエビ、サクラエビ、ブラックタイガー、イセエビなどがおなじみです。
食材としての「エビ」は、エビフライ、刺身、寿司、エビチリなど幅広いジャンルの料理に利用されます。
大きな「エビ」は殻をむいて身やみそ(内臓)を調理に使いますが、「サクラエビ」などの小さなエビは殻も食べられます。
ただし「甲殻類アレルギー」の人は「エビ」を食べることができません。
なお、甲殻類の中にはシャコエビ、カブトエビ、ホウネンエビなど「エビ」の付く名前の生き物がいますが、これらは「エビ」ではありません。
「ザリガニ」とは?
「ザリガニ」は甲殻類の一種で、エビ目のザリガニ下目に分類される生き物です。
英語では“crayfish”(クレイフィッシュ)と表記します。
ザリガニ下目には海に生息するものもいますが、一般に「ザリガニ」といえば、河川や用水路などの淡水に生息するものを指します。
「ザリガニ」は、「エビ」のように硬い外骨格で覆われた頭胸部と腹部で構成され、カニのような大きなハサミを持っているところが特徴です。
「ザリガニ」という名前の語源は諸説ありますが「いざる(後ずさりする)ように進むカニ」「砂利にすむカニ」から「ザリガニ」に転じたのではないかといわれています。
日本には二ホンザリガニ、アメリカから移入してきたアメリカザリガニ、ウチダザリガニが生息しています。
食用もできますが、日本では「ザリガニ」を食べる習慣はあまり発達していません。
「エビ」と「ザリガニ」の違い
「エビ」と「ザリガニ」の違いを、分かりやすく解説します。
「ザリガニ」は名前に「カニ」が付きますが「カニ」の仲間ではなく「エビ」の仲間です。
「エビ」と「ザリガニ」はどちらもエビ目に属する甲殻類で、「ザリガニ」は大きなハサミを持っているところが「エビ」と異なります。
また「エビ」が海や淡水域に生息するのに対し「ザリガニ」は淡水域にしか生息していないところも違いとなります。
ただし「ザリガニ」は、エビが属する「エビ目」の「ザリガニ下目」に分類されているため、広義には「エビ」の一種と言うこともできます。
まとめ
「エビ」と「ザリガニ」はどちらも甲殻類の一種で、同じエビ目に分類されます。
ただし「ザリガニ」の大きなハサミを持った外見から分かるように「エビ」とは種類が違います。