この記事では、「コンクリート吹付」と「モルタル吹付」の違いを分かりやすく説明していきます。
「コンクリート吹付」とは?
「コンクリート吹付」とは、「コンクリート」と「吹付工法」の言葉の組み合わせです。
砂や砂利などによる「骨材(こつざい)」と、セメントやアスファルトなどによる「結合剤」を混ぜて固めた「複合材料」の総称を、「コンクリート」と言います。
一般的に、骨材が7割、結合剤が3割で構成され、結合剤の内容によって、「セメント・コンクリート」や「アスファルト・コンクリート」と呼ばれています。
「吹付工法」は、丘隆や斜面に対して、コンクリートなどを圧縮空気により高圧ホースから吹き出させ、叩きつけるように地面に張り付けていく工事方法を指します。
つまり、「コンクリート吹付」とは、複合材料にコンクリートを用いた吹付工事のことです。
「モルタル吹付」とは?
「モルタル吹付」とは、「モルタル」と「吹付工法」の言葉の組み合わせです。
「モルタル」は、「結合剤」のセメントと、水と砂で練り上げられた「複合材料」を指します。
コンクリートと違って、「モルタル」には骨材に砂利が入らないので、滑らかなペースト状にすることが出来ます。
そのため、施工性に優れ、仕上げや繊細な工事に向いています。
つまり、「モルタル吹付」とは、複合材料にモルタルを用いた吹付工事のことです。
「コンクリート吹付」と「モルタル吹付」の違い
工事の種類としては、どちらも「吹付工法」になります。
「コンクリート吹付」と「モルタル吹付」の違いは、「吹付工法」に用いる「複合材料」の種類によるものです。
「吹付工法」は、切り出した後の壁面や、風化などにより荒れた丘隆や斜面に対し、崖崩れや地滑りを防止できる有効な手段です。
また、湧き水などによる壁表面の軟化や表面崩壊なども防ぐことが出来ます。
「吹付」を行う壁面を清掃し慣らした後、金網を張り巡らせて表面を安定させます。
斜面の表層が不安定な場合は、アンカーの打ち込みや枠組などを施すこともあります。
そこに「コンクリート」や「モルタル」を高圧ホースから吹き付け、表層を覆うことで、湧き水の浸食や崩壊を防止します。
また、一般的に、コンクリート吹付工法の場合は、厚みが10~20cm程度になるようにするが標準です。
モルタル吹付工法の場合は5~10cmが標準になっています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「コンクリート吹付」と「モルタル吹付」は、どちらも「吹付工法」と呼ばれる工事であることが分かりました。
また、「コンクリート」と「モルタル」は, 「骨材」と「結合剤」を混ぜ合わせた「複合材料」になります。
これらは、工事現場や建築現場などで、とてもよく使われている材料のひとつです。
この「吹付工法」は、私たち日常生活の安全を確保してくれる、大切な工事のひとつです。
今後も様々な新技術の開発により、安全をより確実に、より長期的に維持できるようになるでしょう。