この記事では、かにを使った料理の「かにすき」と「かにしゃぶ」について紹介します。
かにすきとは?
かにすきとは、昆布やカツオでとった出汁に醤油やお酒といった調味料を加えてカニと野菜を一緒に煮た鍋料理のことをいいます。
かにすきは、かに料理の専門店として有名なかに道楽が考案した料理です。
かに道楽は1960年に、千石船という名前の魚介料理店として開店します。
当初はなかなか売り上げが伸びなかったのですが、それを救ったのが看板料理のかにすきでした。
高級食材であるかにを鍋にするというのは、当時としてはとても斬新だったのです。
かにすきが評判となり、繁盛しました。
その後、かに料理の専門店となって現在まで続いているのです。
かにすきは、日本海の漁師飯である「沖煮」をヒントに開発されたといいます。
沖煮は、漁師が船の上で獲ったばかりの魚介類を塩水で煮て豪快に食べる料理です。
かにのうま味を存分に味わえます。
また、かにすきの名前は、大阪の郷土料理であるうどんすきをヒントに生まれました。
かにしゃぶとは?
かにしゃぶは、昆布でとった出汁にかにの身を数回くぐらせて火を通しつけダレをつけて食べる料理のことをいいます。
つけダレには、ポン酢やかに酢を使用するのが一般的です。
かにしゃぶの「しゃぶ」は「しゃぶしゃぶ」からきています。
しゃぶしゃぶは、肉料理をメインに提供するスエヒロが考案したメニューです。
牛肉の水炊きをイメージして作られた料理で、しゃぶしゃぶと名付けたのです。
通常、しゃぶしゃぶは牛肉を使用します。
豚肉を使ったしゃぶしゃぶは豚しゃぶということが多く、海鮮を使ったしゃぶしゃぶもそこから派生していきました。
ブリしゃぶやタイしゃぶ等もあります。
かにしゃぶも海鮮を使ったしゃぶしゃぶの一つです。
ずわいがにやたらばがにが主に用いられます。
さっと火を通すだけなので、プリプリの食感とかにのうま味が味わえます。
かにの風味が強く感じられるのも魅力です。
慣れていないとかにを捌くのは手間がかかるので、自宅でかにしゃぶをする際にはむき身として売られているものを使うと便利です。
かにすきとかにしゃぶの違い
かにすきもかにしゃぶも、かにを使った鍋料理という点は共通しています。
かにすきは、出汁に醤油などで味を付けたものでかにや野菜を煮た鍋料理です。
そのまま食べることもありますし、つけダレをつけて食べることもあります。
かにしゃぶの場合には、昆布でとった出汁だけかごく薄く味付けしたスープを使います。
かにを出汁にくぐらせて軽く火を通し、つけダレをつけて食べる料理です。
かにすきはかにを使った寄せ鍋で、かにしゃぶはかにを使ったしゃぶしゃぶになります。
まとめ
かにすきとかにしゃぶの違いは、使用する出汁にあります。
かにしゃぶは昆布でとった出汁をそのまま使用しますが、かにすきの場合には出汁に調味料を加えて味付けしたものを使用します。
また、かにしゃぶはつけダレをつけて食べます。