この記事では、「ブタクサ」と「セイタカアワダチソウ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ブタクサ」とは?
「ブタクサ(豚草)」とは、キク科ブタクサ属の一年草で、夏に黄色い小粒の花が咲く、ヨモギに似た植物です。
黄色い花粉を吸いこむと、花粉症などのアレルギー症状を起こすことが知られています。
「ブタクサ」は帰化植物で、日本には明治時代に北アメリカから移入してきました。
同じキク科ブタクサ属の一年草で「オオブタクサ」があります。
「オオブタクサ」は「ブタクサ」よりも草丈が長く、「ブタクサ」の約3倍の3メートルもの高さになります。
「セイタカアワダチソウ」とは?
「セイタカアワダチソウ(背高泡立草)」は、キク科アキノキリンソウ属の多年草で、外来種の植物です。
秋になると、黄色い小さな花がたくさん咲きます。
日本には明治時代に園芸用の花として輸入されたものが野生化して、日本全国に広がっていったようです。
背の高いススキと同じ場所に群生していることも多く、晩秋まで開花しています。
「セイタカアワダチソウ」は、日本では「代萩(だいはぎ)」とも呼ばれています。
「セイタカアワダチソウ」の茎を乾燥し、簾(すだれ)に利用しています。
また、現地の北アメリカでは、花はハーブティーとして飲まれています。
「ブタクサ」と「セイタカアワダチソウ」の違い
「ブタクサ」と「セイタカアワダチソウ」の違いを、分かりやすく解説します。
「ブタクサ」とは、キク科ブタクサ属の一年草です。
「セイタカアワダチソウ」はキク科アキノキリンソウ属の多年草です。
「ブタクサ」と「セイタカアワダチソウ」はどちらもキク科ですが、「ブタクサ」はブタクサ属の一年草であるのに対し、「セイタカアワダチソウ」はアキノキリンソウ属の多年草である点が異なっています。
また、花粉症などのアレルギー症状を起こすのは、「セイタカアワダチソウ」ではなく、「ブタクサ」の方です。
両方とも黄色い花をつけますが、「ブタクサ」は夏に、「セイタカアワダチソウ」は秋にそれぞれ開花するので、この点も違いがあります。
まとめ
花粉症の原因となるものには他にも、スギやヒノキなどがあります。
「ブタクサ」は秋の花粉症の代表的な植物となっています。
他にも花粉症になりやすい植物の花はいろいろとあります。
人によって反応する植物の種類が違う場合もあれば、多くの花にアレルギー反応を示してしまうこともあります。
春や秋は過ごしやすい季節なので、自然豊かな場所へ出かけたくなります。
ですが、花粉症の症状が出てしまう人は、辛い時期になってしまうでしょう。
さまざまな対策で少しでも花粉症の症状を和らげ、無理のない範囲で、自然を楽しみたいものです。
外来種の植物で繁殖力が強いと、その勢力をどんどん拡大してしまう恐れがあります。
古来から日本にある在来種の植物への影響が気になるところです。
今後も何らかの対策が必要になっていくと思われます。