「困難だったこと」と「挫折経験」の違いとは?分かりやすく解釈

「困難だったこと」と「挫折経験」の違い生活・教育

「困難だったこと」「挫折経験」は意味が似ていますが、その違いについて紹介します。

「困難だったこと」とは?

困難には、物事をするのが難しいという意味があります。

苦しんで悩み、苦労するとか難儀するという意味でも使われる言葉です。

「困難だったこと」は、それを行うのが難しかったという過去を表しています。

困難の「困」は、「くるしむ」とか「こまる」という意味を持つ漢字です。

「難」は、「むずかしい」とか「たやすくない」という意味を持っています。

そのため困難には、ただ難しいというだけではなく苦しんでいるというニュアンスが含まれています。


『困難だったこと』の使い方

『今回のプロジェクトを成功させるにあたって困難だったことは、全員の意見をまとめることだ』
『すでに大幅に遅れていた工事をスケジュール通りに行うことは困難だった』
『次は成功させられるように、困難だったことを洗い出しておこう』


「挫折経験」とは?

挫折には、物事の途中でくじけてしまうことという意味があります。

成功を目指して努力したものの、報われずに途中で投げ出してしまう経験が挫折経験です。

また、ただ失敗するというだけではなく、失敗したことにより意欲を失ってしまうことも含まれています。

挫折の「挫」は、「くじける」とか「おれる」という意味を持つ漢字です。

「折」にも「おれる」「くじける」という意味があり、同じ意味を二つ重ねることで意味合いが強まっています。

途中で折れてしまうという意味なので、最初から上手く行っていないことは挫折経験にはなりません。

途中まで順調だったのに、途中から上手く行かなくなってくじけてしまうことを挫折といいます。

「挫折経験」の使い方

『今こうやって成功しているのは、あの時の挫折経験があったからだ』
『彼は受験で希望する大学に入れないという挫折経験を味わった』
『面接では挫折経験から得たものをアピールするといい』

「困難だったこと」と「挫折経験」の違い

「困難だったこと」「挫折経験」も物事を行うのが難しい状況に陥ったことは共通していますが、「困難だったこと」の場合には諦めて投げ出したとは限りません。

困難な状況を克服して成功した場合にも使います。

それに対して「挫折経験」は、困難な状況に直面し途中で投げ出してしまうことをいいます。

それを克服したのであれば、挫折経験とはいわないのです。

また、「困難だったこと」は最初から上手くいかない場合にも使いますが、「挫折経験」は途中までは順調で途中から上手く行かなくなった場合に使います。

最初から上手く行かなかったことは挫折経験にはなりません。

まとめ

「困難だったこと」「挫折経験」の違いは、諦めずにやり遂げた場合も含まれるかどうかです。

「困難だったこと」には途中で投げ出した場合も諦めずにやり遂げた場合も含まれます。

「挫折経験」は、途中で投げ出した場合のみ使用します。