「確保」と「保護」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「確保」と「保護」の違い生活・教育

この記事では、「確保」「保護」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「確保」と「保護」の違い

「確保」とは、確実に手に入れること、失わないようにしっかりと手に入れることです。

「保護」には、2つの意味があります。

1つめは、危険や脅威などから守ることです。

もう一つは、警察などに留め置くことです。

犯罪をして留め置くのではなく、救う必要がある場合についてを意味しています。

「確保」は、危険から守るために確実に手に入れるのではありません。

「必要な人員を確保する」のように使いますが、これは危険や脅威などから守るという意味は含みません。

それに対し、「保護」には守るという意味が含まれています。

「保護」には2つの意味がありますが、どちらも守るという意味を含みます。


「確保」と「保護」の使い方の違い

「確保」は、確かに手に入れること、失わないようにその状態を維持することに使用をします。

確かに手に入れる目的は何なのかは、「確保」の意味に含まれていません。

「保護」は、危険や脅威などの害を受けないように守ることです。

「迷子を保護する」のように使用し、この場合は人を手に入れていますが、「傷口を保護する」のようにも使用でき、「保護」には手に入れるという意味は含まれていません。


「確保」と「保護」の英語表記の違い

「確保」は英語で“secure”と表記をします。

「保護」は英語で、守る意味では“protection”、警察などに留め置く意味では“protective custody”と表記をします。

「確保」の意味

「確保」とは、確かに手に入れること、失わないようにしっかりと保つことです。

「確か」には、しっかりしているさまという意味があります。

そのため、「確保」はしっかりと手に入れるといういこともできます。

バレエの上演は何幕も続く場合は長時間で、その間トイレが気になります。

トイレが近い方は心配になることでしょう。

しかし、上演の合間には休憩時間が設けられており、その時間を使ってトイレに行くことができます。

確かにトイレに行く時間があるのです。

確かに手に入れることができているので、「確保」といえます。

「確保」の使い方

しっかり手に入れること、失わないようにその状態を維持することに使用をします。

逃走をした犯人を捕まえることを「犯人を確保した」といいます。

犯人を捕まえたとき、警察官などは確かに、しっかりと犯人を手に入れています。

そして、再度逃げないようにしっかりつかんだ状態を維持します。

このようなことに「確保」を使用します。

「確保」を使った例文

・『観賞するための席を確保する』
・『出場枠を確保する』
・『確保に至らなかった』
・『食料品をストックするスペースを確保したい』

「確保」の類語

失わないようにする意味に近い言葉は「捕まえる」です。

離さないようにしっかりつかむという意味があります。

「確保」の対義語

「失う」が対義語です。

今まで持っていたものをなくすという意味があります。

「保護」の意味

「保護」には、2つの意味があります。

1つめは、危険や脅威などの害を受けないように守ることです。

切り傷をしたときには、絆創膏を貼ることが多いことでしょう。

絆創膏を貼るのは、傷口が外界に接しないようにするため、新たに菌などが付着しないようにするためなどです。

これは危険を受けないように守っているといえます。

こういったことが「保護」です。

現在地球では、森林の減少が急速に進んでいて、2015年以降、毎年10万平方キロメートルの天然林が失われているといわれています。

森林の伐採や火事など、さまざまな原因があります。

このような破壊から守ることも「保護」といいます。

「保護」のもう一つの意味は、守る必要があると判断したときに、警察などに留め置くことです。

迷子がいて、すぐに親などが見つからなかったとき、多くの人は警察に相談することでしょう。

親などが見つからなかったからといって、道に置き去りにしては危険です。

警察も守る必要があると判断をして、迷子を留め置いてくれます。

このようなことが「保護」です。

「保護」の使い方

危険などから守るためことに使用されます。

「守る」には、害の影響を受けないように防ぐ意味があります。

危険などが及ばないように防ぐことに「保護」という言葉が使用されています。

「保護」を使った例文

・『捨てられていた子猫を保護する』
・『森林の保護活動に携わる』
・『警察に保護された』
・『プライバシーを保護する』

「保護」の類語

「監護」が類語です。

監督し、保護するという意味があります。

「保護」の対義語

「迫害」が対義語です。

弱い立場のものを追い詰めるなどして苦しめるという意味があります。

まとめ

どちらの言葉にも「保」という漢字が使用されていて、意味が似ているように思うかもしれませんが、「確保」はしっかり手に入れること、「保護」は守ることで、違う意味を持っています。