「過剰」と「過度」と「過多」の違いとは?分かりやすく解釈

「過剰」と「過度」と「過多」の違い生活・教育

「○○過ぎる」の意味として使われている言葉に、「過剰」「過度」、あるいは「過多」があります。

この記事では、「過剰」「過度」「過多」の違いを分かりやすく説明していきます。

「過剰」とは?

「過剰」とは、あり余ることを言います。

「過剰」を使った言葉をいくつかご紹介します。

『自意識過剰』は、自分と他人を比較してしまい、それを気にし過ぎる状態のことです。

『過剰摂取』は、心身に悪影響が出るほど、薬物を大量に摂取してしまうことを言います。

『過剰反応』は、あることに対して、必要以上に反応をしてしまうことを意味します。

『過剰廃棄』は、食品ロスのことで、食べきれないほどの食品を買ったり、作り過ぎたりして、捨ててしまうことを言います。

「過剰」の類語としては、「超越」「超える」「行き過ぎ」、または「余剰」などがあります。


「過度」とは?

「過度」とは、度が過ぎることを意味します。

「過度」を用いた例文を挙げてみます。

『彼女は過度の勉強で、視力がかなり下がってしまった』、『彼は過度の労働で体調を崩してしまい、長期休養を余儀なくされた』、『周りからの過度の期待は、大きなプレッシャーになってしまう』「過度」と似たような言葉としては、「過大」「過ぎる」「必要以上」、あるいは「オーバー」などが挙げられます。


「過多」とは?

「過多」とは、多すぎることを表します。

「過多」が使われている言葉を見てみましょう。

『胃酸過多』とは、胃酸が必要以上に多く分泌されてしまうことを言います。

『情報過多』は、情報が多すぎることです。

その影響で必要な情報を見つけにくくなったり、膨大な情報を脳で処理できにくくなったりする弊害があります。

『人口過多』は、人口が多すぎる状態のことです。

『ストレス過多』は、過度のストレスのことを言います。

その影響を受けると、心身に不調が出てしまいます。

「過多」の類似語は、「超過」「多すぎ」「有りすぎ」、または「増えすぎ」などがあります。

「過剰」と「過度」と「過多」の違い

「過剰」とは、必要以上に量が多く、あり余ることで、「過度」は、程度が過ぎることです。

また、「過多」は、単に量が多すぎることを言います。

どの言葉も過分の状態ですが、その内容がそれぞれ異なっています。

まとめ

何でも便利な世の中になってくると、メリットも増えますが、その分デメリットも多くなってしまいます。

あらゆるものが多すぎると言うのも、デメリットの一つです。

また、不要なもののために、無駄にスペースを使うことも、多すぎるデメリットと言えるでしょう。

逆に少なすぎると違ったデメリットが出てしまいます。

すべての物事に関して言えることですが、何に対してもちょうどよい量というものがあります。

欲求が強すぎると、どんどんそれが増えてしまいます。

そして、さらにもっと欲しくなってしまい、際限がありません。

「足るを知る」という言葉のように、今あるもので満足することで、無駄な欲求が減り、結果的に「過剰」「過度」、あるいは「過多」が減っていくかもしれません。