「アカズムカデ」と「トビズムカデ」の違いとは?分かりやすく解釈

「アカズムカデ」と「トビズムカデ」の違い動物・植物・昆虫

見た目がソックリな厄介者?「アカズムカデ」「トビズムカデ」にはどのような違いがあるのでしょうか?

この記事では、「アカズムカデ」「トビズムカデ」の違いを分かりやすく説明していきます。

「アカズムカデ」とは?

「アカズムカデ」とは、オオムカデ目オオムカデ科に属するムカデの一種です。

漢字では「赤頭百足」と表記され、名前が指し示す通り、赤い頭部に黒い体が特徴のムカデになります。

他のムカデの仲間と同じく生息地は森林地帯や草むらで、中国南部や東南アジアなどにかけて分布しています。

日本にも分布しているという説があるようですが、ペットとして飼われている固体はいても、野生固体の国内での発見例は未だに確認されていないようです。


「トビズムカデ」とは?

「トビズムカデ」とは、オオムカデ目オオムカデ科に属する在来種のムカデの一種です。

在来種のムカデの中では比較的大きい部類であり、固体によっては20cmと国内最大レベルとも言える体長を持つものも確認されています。

体色も固体によって違いがあり、先述した「アカズムカデ」と同じく赤い頭部と黒い体に黄色い脚部を持つものや、赤い頭部と赤い脚部のもの、オレンジ色の脚部を持つものなどがいるようです。

漢字では「鳶頭百足」と表記され、赤い頭部を「鳶色」と言い表したことが由来とも言われています。

北海道から沖縄と日本列島の隅から隅まで生息しており、一般的には春から秋にかけて見かけることが多く、気候が寒くなってくると土の中で過ごします。

しかし、温暖な地域や屋内環境では季節に関係なく遭遇することもあるようです。

ムカデと言えば「咬まれる」「毒」をイメージされる方も多いように、「トビズムカデ」は毒を持ち、衛生害虫として扱われています。

「トビズムカデ」の毒アゴで咬まれると「ムカデ咬症」を発症し、患部の腫れや激しい痛みに襲われてしまいます。


「アカズムカデ」と「トビズムカデ」の違い

「アカズムカデ」「トビズムカデ」の違いを、分かりやすく解説します。

結論から述べると、「アカズムカデ」「トビズムカデ」は全くの別種になります。

また、「トビズムカデ」は在来種ですが、「アカズムカデ」の日本国内での発見例は未だ確認されていません。

ただし、固体によっては体色がソックリなので混同されることも多く、先述した「アカズムカデ」が日本国内にも分布しているという説は2種の混同から生まれた可能性が高いです。

他にも、クモやゴキブリをはじめ昆虫などを食べることや寿命が5年から7年であることなど生態もほとんど一緒ですが、「トビズムカデ」より「アカズムカデ」のほうがひと回り体長が大きくなります。

まとめ

「アカズムカデ」「トビズムカデ」は別種のムカデということでした。

ちなみに、「ムカデ」は漢字で「百足」と書き、「ムカデ」を指す英単語“centipede”「百本の足」という意味のラテン語に由来すると言われていますが、「アカズムカデ」「トビズムカデ」も脚の数はだいたい21対42本から23対46本とされています。