「クロマグロ」と「ミナミマグロ」はどちらもマグロの一種ですが、大きさや旬の時期などが異なるため区別して覚える必要があります。
この記事では、「クロマグロ」と「ミナミマグロ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「クロマグロ」とは?
「クロマグロ」は「スズキ目サバ科に分類される海水魚」のことを指し、体の色が黒いことが名前の由来となったとされ、漢字では「黒鮪」と記されます。
「本マグロ」または「マグロ」と呼ばれることも多く、食用魚として人気があります。
「ミナミマグロ」とは?
「ミナミマグロ」は「スズキ目サバ科に属する海水魚」のことで、インド洋や南太平洋、南大西洋を中心に生息し、漢字では「南鮪」と表記されます。
「インドマグロ」や「豪州マグロ」と呼ばれることもあり、食用魚としても流通しています。
「クロマグロ」と「ミナミマグロ」の違い
「クロマグロ」と「ミナミマグロ」は双方とも「スズキ目サバ科」に属するマグロ類で、お互いに近縁となるため見た目もよく似ていますが、大きさや重量、分布エリア、生態に違いがあります。
「クロマグロ」は体長2. 5m~3m程度に成長し、重さは300kg~400kg程度あり、背の部分が黒色を帯びた紺色で腹部分がシルバー色なのが特徴的です。
主として日本近海を含む北太平洋の温帯エリアに分布していますが、亜熱帯または亜寒帯エリアの一部、南半球に位置するニュージーランド近郊にも分布が見られるようです。
同等の大きさの個体が群れを作って高速で回遊する習性があり、イワシやサバ、ボラ、イカといった魚類を食します。
一方「ミナミマグロ」の場合、体色など見た目は「クロマグロ」とよく似ていますが、体長は2m~2. 5m程度、重さは300kg程度と「クロマグロ」よりは小型の魚になります。
北半球エリアには生息せず、主にインド洋や南太平洋、南大西洋エリアを中心に分布しています。
群れを成して高速で回遊する習性があり、オキアミやえび、イワシ、アジといった小魚を好んで食します。
また、「クロマグロ」と「ミナミマグロ」は食用魚としても流通していますが、両者の色合いや食感、味わい、旬の時期に違いがあります。
「クロマグロ」は赤身の色合いが深く柔らかな食感で、ほどよい酸味と旨みが感じられます。
一般的な旬の時期は冬季の12月~1月頃とされていますが、地域によって異なるケースもあります。
対して「ミナミマグロ」は赤身がルビーのように鮮やか、締まりのある食感で甘みが強いのが特徴です。
旬の時期は4月~9月頃で、「クロマグロ」とは逆となる春から秋にかけてのシーズンに味の最盛期を迎えます。
まとめ
「クロマグロ」と「ミナミマグロ」は見た目も似ていますが、大きさや重量、分布エリアなどに違いがあることが分かります。
食用魚としては切り身の色合いや食感、旬の時期などに相違点がありますので、両者の特徴を把握して料理などに活用してください。