この記事では、「密度」と「濃度」の違いを分かりやすく説明していきます。
「密度」とは?
密度とは、みつどという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を目にすれば理解可能な事でしょうが、隙間がないやぴったりとくっついている、閉ざされて内部が不明といった意味の密の漢字に、物事の程度や程合い、回数といった意味がある度の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ密度は、単位体積や面積、長さあたりにとある量が分布している割合を示すのです。
「密度」の言葉の使い方
密度は、対象とするものの混み合いの具合を表現する際に用いられる言葉となっています。
単位体積や面積、長さあたりにおける質量といった意味を表す際に、この密度という言葉が使われているのです。
更にこの密度を使用した言葉として、比較的良く見掛けるのが人口密度だったりします。
これは単位面積である1平方キロメートルあたりに、居住する住人の数を表す数値です。
「濃度」とは?
濃度とは、のうどという読み方をする言葉となっています。
文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、色や味等がこいという意味を持っている濃の文字に、物事の基準や物差し、手本といった意味を所有している度の文字を加える事で完成した言葉です。
以上の事から濃度は、溶液や混合気体等に含まれる組成成分の割合を示します。
「濃度」の言葉の使い方
濃度は、溶液の量と溶質の量を割る事により出て来る数値に対して用いられる言葉です。
とはいえ一言で濃度と言っても、モル濃度と質量モル濃度、質量パーセント濃度という3種類が存在しています。
もっともシンプルに言えば、濃度はある溶液の中に対象となるものがどの程度の濃さで存在しているかを示すのです。
そのため例えば果汁90パーセントのオレンジジュースの場合は、オレンジの果汁が90パーセントの濃度で含まれていると表現する事が出来ます。
「密度」と「濃度」の違い
密度と濃度の文字表記を並べてみると、最初に付く文字が密と濃という明らかな漢字の違いがある事に気付く事が可能です。
所が2文字目は同じ度の漢字であり、漢字2文字で似た様な印象を受ける言葉だったりします。
ただし最初の漢字が違う事で、表現する意味にも違いを見付ける事が可能です。
まず密度は、物体の体積や面積等から物体の質量を割る事で出て来る数値を表します。
一方の濃度は、溶液の量を溶質の量で割る事によって、出される数値を示すのです。
まとめ
2つの言葉は共に、漢字2文字で表記出来る上に、2文字目にどちらも度という漢字が使用されています。
お陰でかなり似通った印象を受ける組み合わせの言葉同士ですが、最初の漢字に違いがある事で、示す意味にも相違点が生じているのです。
まず密度は、ある物の中に特定の物がどの程度の割合で含まれているかを表す際に、使われる言葉となっています。
対する濃度は、溶液の中に対象となる溶質が、どの程度の濃さで存在しているかを示す際に用いる言葉です。