複数人が寄り集まり議論を交わすことはとても大事なことです。
しかし議論にも「審議」と「討議」と「協議」があり、何度も議論を繰り返すならそれらの意味と順番を理解しておく必要があるでしょう。
この記事では、「審議」と「討議」と「協議」の違いを分かりやすく説明していきます。
「審議」とは?
「審議」とは題材となっている物事に対して深く調べて検討し、複数人で話し合い、それの良し悪しや成否を決めることです。
議論は続けても結論が出ない事もありますが、議論のテーマになっているものについてどう扱うか、賛成するか反対するかを明確にして結論を出すための議論が「審議」になります。
なんらかの議題を語り合うための議論に、必ず結論を出して終わらせる議論が「審議」です。
ただし「審議」で否決された結果、代案を出すための別の議論が必要になることはあります。
「討議」とは?
「討議」とは特定の事柄について複数人で意見を出し合い、話し合うことを指します。
議題に対して各人がどういう認識を持っていて、どうするべきだと考えているかという意見を聞きあうことが「討議」です。
「討議」は議題に対しどういった意見があるかを確認する段階で、どういう方向性に議論をすすめるかの前段階であり、議論の中でも最初の段階と言えるでしょう。
議論ではまず「討議」でそれぞれの意見を確認してから、各意見について検討していく必要があります。
「協議」とは?
「協議」とは人々が集まって何かについて相談することです。
協は何かを一つにすることや一致させることであり、「協議」は意見や議論の方向性を一致させることが目的の相談や話し合いと言えます。
「協議」の目的は協の字が示す通り、意見の一致を目指し、お互いの意見や考えをすり合わせることです。
そのため「協議」の間に結論が決まる事もありますが、必ずしも結論が出るとは限らず、意見のすり合わせと認識を深める所で「協議」が終わり、結論を出すのは次の機会へと持ち越されることもあります。
「審議」と「討議」と「協議」の違い
「審議」と「討議」と「協議」の違いは、議題に対して何をする話し合いなのかと、議論のどの段階であるかです。
「審議」は議題に対する結論を出すための話し合いであり、最後の議論になります。
それに対して「討議」は議題に対してそれぞれどう思っているのかという考えを聞き合う、議論の最初の段階です。
「協議」は結論に近付くためにそれぞれの意見について話し合い、各人に議題についての認識を深めさせ、意見を一致させるための話し合いです。
議論の流れとしてはまず「討議」から始まり、「協議」を経て「審議」で結論を決めるという流れになります。
まとめ
議論は議題について、話をどう段階的に進めるかが重要になるので、「審議」と「討議」と「協議」の違いを理解し、どういう話し合いなのか示す必要があります。
特に数回に渡って議論する予定なら、必ず「討議」、「協議」、「審議」の順番は守るべきでしょう。