この記事では、「時が経つ」と「時が立つ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「時が経つ」とは?
時間が過ぎるという意味です。
過去から現在、現在から未来へと向かっていくときが流れていくといった意味になります。
今80歳だとします。
20歳のときには、まだまだ80歳なんて先だと思っていたことでしょう。
しかし、まだまだ先と思って過ごしていても、あっという間に80歳になってしまいます。
20歳という時点から80歳という時点に向かって時間が進んでいます。
20歳のころからすると80歳は未来のことです。
そこに向かって時が流れています。
60年という数字を見ると長いと感じますが、実際にその年月生きてきた人にとっては、あっという間だったと感じることは珍しくありません。
このことを「時が経つのは早い」といいます。
自分の店を出したとします。
開店したばかりのころは、わからないことがあったり、問題もあったりしました。
しかし、そういったことを乗り越えて、20年間も営業を続けることができました。
目の前にあることに一生懸命取り組み、忙しく過ごしてきたので、20年なんてあっという間に過ぎてしまったように感じます。
開業という時点から現在まで時間が流れてきて、ここまでやってくることができました。
こういったときの流れを意味する言葉です。
「時が経つ」の使い方
比較的長い時間について使用することが多いです。
たとえば、デビューから何年か経過をした、結婚してから数年経過したといったことをいいます。
1時間程度のことにはあまり使用しません。
「時が立つ」とは?
「時」とともに「立つ」は使用しません。
「立つ」には、人が足を伸ばしてまっすぐ縦になる、草木が地に生える、横になっていたものが起きあがる、煙が上にあがる、催し物が開催されるなどの意味があります。
「時」は、過去から現在、現在から未来へと流れていく時間のことです。
時間は横にも縦にもならないので、「立つ」で表すのは不自然です。
そのため、「時」という語とともに「立つ」は使用しません。
これがもしも「時計」だった場合、時計は縦に置くことができるので「時計が立つ」などいえるでしょう。
しかし、この場合は時間を指しているので「立つ」とはいいません。
「時が立つ」の使い方
「時」に対して「立つ」を使用するのは誤りです。
「時が経つ」と「時が立つ」の違い
「時」とともに使う漢字は「経」です。
「経つ」には時間が過ぎるという意味があります。
「立つ」は縦にまっすぐにする、横になっていたものが起きあがるなどの意味があり、過去から現在、現在から未来へと流れていく時間とともに使うのは不自然です。
「時が経つ」の例文
・『時が経つのを待つ』
・『時が経つの何てあっという間だ』
まとめ
時間を意味する語とともに使用をするのは「経つ」です。
縦になるなどの意味を持つ「立つ」という漢字を使用するのは誤りです。