この記事では、「作曲」と「編曲」の違いを分かりやすく説明していきます。
「作曲」とは?
「作曲」とは、曲を作ることです。
曲を作る際には、楽譜に書き出すことが多いので、「作曲」することを「曲を書く」とよく表現されています。
音楽的に見て「作曲」と言うと、「メロディーを作ること」というニュアンスになりますが、一般的な意味合いとしては、「歌詞や伴奏も含めた、曲全体を作ること」と受け取られている傾向があります。
クラシック音楽を例にあげると、ピアノ曲を作ることも「作曲」、また、オーケストラで演奏する「交響曲」などを作ることも「作曲」です。
「編曲」とは?
例えば、歌謡曲を例にあげると、歌の歌詞を作る「作詞」、メロディーを作る「作曲」、それ以外の楽器の使い方や伴奏を作るのが「編曲」となります。
「編曲」は「アレンジ」とも言われています。
また、すでに完成されている曲を、「別の表現方法として作り変えること」も「編曲」と言われています。
分担作業で曲を作る場合には、「作詞者」、「作曲者」、「編曲者」がそれぞれ担当して制作する手法がとられます。
お互いに、イメージや意見を交わし合いながら、制作を進めて行きます。
「編曲」を行うためには、あらゆる楽器に精通し、あらゆる音楽ジャンルにも精通し、当然ながら音楽的な基礎知識も必要になります。
例えば、「私はギターしか知らないし、楽譜は読めません」という人は、キターのみを活用した編曲を行い、自分で演奏することが出来ても、「より音楽的な編曲」を行い、他の演奏家たちに演奏してもらうことは難しいでしょう。
なぜなら、楽譜を読み書きできなければ、自分が行った編曲を多くの演奏家たちに伝える手段がないからです。
「作曲」と「編曲」の違い
一般的、あるいは大衆的な観点では、「作曲」は「音楽をつくること全般」というニュアンスを含んでいます。
この場合、「編曲」も「作曲」に含まれています。
一方で、「歌詞」や「メロディー」以外の部分と言えば、「カラオケ」がイメージしやすいでしょう。
「カラオケ」は「歌のパート」を取り除いた「演奏パート」になりますが、その演奏パートを考えて作り上げるのが「編曲者」の仕事です。
また、「編曲」をするには「作曲」の能力も必要になります。
なぜなら、前奏のメロディー、対旋律、間奏のメロディー、各楽器パートのフレーズなどを考えて作る必要があるからです。
ですから、多くの「編曲者」は「作曲している」とも言えます。
もちろん、あらゆる楽器や音楽性に精通した作曲者は、「編曲」の技術を身につけているケースも少なくありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「作曲」と「編曲」は、「音楽を作る」という意味では同様の意味合いを持っています。
専門的な仕事で細分化した場合には、「作曲者」と「編曲者」は別の意味合いになります。
音楽をより豊かに表現するためには、多くの楽器や様々な音楽性を理解していなければいけません。
交響曲を作曲するならば、オーケストラの全楽器を熟知し、各楽器の演奏者に楽譜を示すことが必要になるわけです。
ですから、「作曲」や「編曲」が出来る人は、「音楽の専門家」と言えるでしょう。