この記事では、「尋ねる」と「訪ねる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「尋ねる」と「訪ねる」の違い
「尋ねる」と「訪ねる」の違いについて紹介します。
「尋ねる」と「訪ねる」の使い方の違い
「尋ねる」は、「分らないものを人に質問する時」に使います。
相手は人であり、手段は口頭、電話、メール、掲示板、LINEなど様々です。
「訪ねる」は、「自分から目的の場所に行く時」に使います。
目的地は人のいる場所であったり、建物や景色の良い場所など様々です。
「尋ねる」と「訪ねる」の英語表記の違い
「尋ねる」は英語で「inquire」になります。
“I would like to inquire about the meeting on next Monday. (来週月曜日の会議に付いてお尋ねしたい)”などと言います。
「訪ねる」には「visit」と「come to see」の2つの言い方があります。
“I will visit his office tomorrow. (明日彼の事務所を訪ねるつもりだ)”、“I will come to you her next weekend. (来週末に君を訪ねて行くつもりだ)”になります。
「訪ねる」は「行くこと」ですが、相手に対して言う場合「go」ではなく「come」を使います。
「尋ねる」の意味
「尋ねる」は「たずねる」と読み、以下の3つの意味があります。
1つ目は「どこにあるか分からない人や物を探し求めること」という意味です。
行方不明の人や、失くしたものを探すことを表します。
2つ目は「ものごとの元になることを明らかにする為に、調べたり考えたりすること」という意味です。
ものごとの道理や人の心理などを追い求めることを表します。
3つ目は「分らないことを人に質問する」という意味です。
自分が疑問に思ったことを、人にT質問して解決させることを表します。
上記に共通するのは「自分で答えを見つける為に何らかの行動を取る」という点です。
「尋ねる」の使い方
「尋ねる」は、分からないことの答えを見つける為に、自分から働きかけて行く時に使われます。
ビジネスから日常会話まで幅広く使われますが、相手が目上の人や取引先などの場合は敬語として「お尋ねする」、又は「お伺いする(おうかがいする)」になります。
「尋ねる」を使った例文
・『道に迷ってしまい、交番でお巡りさんに道を尋ねた』
・『デパートの総合案内で、ギフト売り場はどこか尋ねた』
・『幼い時に離婚した父親を尋ねて行った』
・『アニメ作品にゆかりのある場所を尋ねて聖地巡礼した』
・『昔自分が住んでいた場所を尋ねた』
「尋ねる」の類語
「問い合わせる(といあわせる)」
分からないことや疑問に思うことを、電話やメール、手紙などで伝えて相手に答えて貰うことです。
「訊ねる(たずねる)」
「訊ねる」は「尋ねる」と同じ意味ですが、常用外漢字です。
「尋ねる」の対義語
「答える(こたえる)」
相手からの質問に対して、正解や求めていることなど、何らかの反応を示すことです。
「訪ねる」の意味
「訪ねる」は「たずねる」と読み、以下の2つの意味があります。
1つ目は「ある人に会う為に、その人のいる場所まで行くこと」という意味です。
こちらは基本的に人と面会することが目的で、家や事務所など相手がいる地点まで行くことを表します。
2つ目は「ある目的の為に、その場所や興味のあるところに立ち寄ること」という意味です。
その場所まで足を運ぶことであり、地域や観光スポットなど、比較的広い範囲を表します。
「訪ねる」の使い方
「訪ねる」は、「人に会ったり、目当てのものがある場所まで自ら行くこと」に使われます。
どちらかと言うとある程度距離があり、普段からあまり行けない所へ行くというニュアンスがあります。
ただし、目上の人や取引先などでは「お伺いする」と謙譲語が使われます。
また、会話で使う場合には「お邪魔致します(おじゃまいたします)」と使うこともあります。
「訪ねる」を使った例文
・『かねてから訪ねてみたいと思っていた場所があったが、とうとう念願が叶った』
・『明日取引先までお詫びに訪ねていかなくてはならない』
・『単身赴任している家族を訪ねて行った』
・『神社仏閣を訪ね歩くのが趣味だ』
・『いつ誰が訪ねてきても恥かしくない様に、玄関を掃除しておくべきだ』
「訪ねる」の類語
「見舞う(みまう)」
病気や災難にあった人のところまで行き、なぐさめることです。
「参上する(さんじょうする)」
目上の人のところへ行くことをへりくだって言う言葉です。
「訪ねる」の対義語
「来訪する(らいほうする)」
相手の方からこちらへやってくることです。
まとめ
今回は「尋ねる」と「訪ねる」の違いについて紹介しました。
「尋ねる」は「答えを求めて人に質問すること」、「訪ねる」は「相手や目的の場所まで自分が行くこと」と覚えておきましょう。