預金通帳と貯金通帳は同じもののように思えますが、どんな違いがあるのでしょうか。
預金通帳と貯金通帳の違いについて紹介します。
預金通帳とは?
預金通帳とは、銀行などの金融機関が預金者に対して預金債権があることを証明するために発行する帳面のことをいいます。
銀行や信用金庫、信用組合、労働金庫、信託銀行、信金中央金庫、商工組合中央金庫、全国信用協同組合連合会などが発行するものです。
銀行にはインターネットバンクも含まれますが、インターネットバンクの場合には預金通帳を発行しないことも多いです。
インターネットにより、WEB上で明細を確認できるようになっています。
パソコンやスマートフォン、タブレット端末などがあれば簡単に明細や残高を確認したり、振り込み等の手続きが行えたりします。
また、最近では一般の銀行の中にも紙の通帳を廃止して、WEB通帳を導入しようという動きも出てきました。
紙資源の削減にもなりますし、銀行などの営業時間外でも利用できるのが大きな特徴です。
貯金通帳とは?
貯金通帳は、貯金した人に対して発行する帳面のことをいいます。
お金を預け入れたり、引き出したりした時に日付や金額などが記載されます。
貯金通帳は、ゆうちょ銀行やJAバンク(農業協同組合)、JFマリンバンク(漁業協同組合)などが発行するものです。
JAバンクとJFマリンバンクに関しては、法律により「貯金通帳」と呼ぶことが決まっています。
ゆうちょ銀行の場合にはそういった決まりはありませんが、郵便貯金法では「貯金」という名称が使われていたため郵便貯金法が廃止された後もそのまま貯金通帳となりました。
預金通帳と貯金通帳の違い
預金も貯金も金融機関にお金を預け入れることをいいますが、対象となる金融機関が異なっています。
預金と呼んでいるのは、銀行や信託銀行、信用金庫、信用組合などです。
貯金と呼んでいるのは、ゆうちょ銀行やJAバンク、JFマリンバンクなどです。
なぜ、「預金」と呼んだり「貯金」と呼んだりするのかというと、金融機関が生まれた歴史に関係があります。
「預金」は、英語の「deposit」から生まれた言葉です。
depositには、預けるといった意味があります。
日本に初めて銀行が出来たのは明治初期で、商人や企業を相手にしていました。
個人が利用するものではなかったのです。
それに対して「貯金」は、個人が預け入れをすることを指していました。
郵便貯金制度が、誰でも利用できるものとして誕生したのです。
英語の「savings」を元に、「貯金」という言葉が生まれました。
savingsには倹約するとかつましいといった意味があります。
そういった歴史から銀行などでは「預金通帳」と呼び、ゆうちょ銀行などでは「貯金通帳」と呼ぶようになったのです。
まとめ
預金通帳は、銀行や信託銀行、信用金庫などが使用する言葉です。
貯金通帳は、ゆうちょ銀行やJAバンク、JFマリンバンクなどが使用する言葉です。