「一文」と「一行」は書かれている言葉を表しています。
二つはそれぞれ具体的に何を指しどのような違いで使い分ければいいのでしょうか。
今回は、「一文」と「一行」の違いを解説します。
「一文」とは?
「一文」とは、「一つの文」を指す言葉です。
「一文」の使い方
書かれた言葉のうち一つの内容としてまとまっている集まりのことを「文」といいます。
文は簡単に言えば句点で区切られる言葉の集まりのことで、前述の言葉を例にすると冒頭の「書かれた」から句点がつく「いいます」までの言葉の集まりが文に当たります。
「一文」とは一つの文のことで冒頭や前の句点に続く始まりから句点で終わるまでを指す表現です。
「一行」とは?
「一行」とは、「一つの行」を指す言葉です。
「一行」の使い方
コトバを書くときの縦または横の並びのことを「行」といいます。
文字を使って言葉を書く場合はある程度の長さで折り返しで次々に言葉を連ねて書いていきます。
用紙のサイズによって規定される縦または横の並びが行であり、行の一つを表す言葉が「一行」です。
用紙を使って言葉を書く場合、行はあらかじめ規定されています。
作文や執筆なので広く使われている400字詰め原稿用紙は縦20マスが20行並んでいるので「一行」は20文字となります。
「一文」と「一行」の違い
「一文」と「一行」は「区切り方」です。
「一文」は句点によって区切られる言葉の集まりを指すのに対し、「一行」は使用する用紙で規定されている行の長さによって区切られます。
「一文」は書き方によってそれぞれ文字数が異なりますが「一行」は同じ原稿用紙や出版基準で書かれていれば全て同じ文字数です。
「一文」の例文
・『一文を読むだけでは全体がわからない』
・『一文を抜き出す』
「一行」の例文
・『複雑な内容を一行にまとめる』
・『新聞に一行広告を出稿する』
まとめ
「一文」と「一行」は言葉の区切り方が異なります。
構造として全く違うとらえ方なのでそれぞれの意味と違いを正しく理解しておきましょう。