この記事では、「後継者」と「後任」と「継承者」の違いを分かりやすく説明していきます。
「後継者」とは?
「後継者」とは、地位、財産、業務などを受け継ぐ人のことを言います。
例えば、会社であれば、いずれ社長の地位に就く人が「後継者」ということになります。
また、ある人が亡くなった後に遺した財産を貰う人が、その一族における「後継者」でもあります。
この場合、夫婦、親子などが多い印象です。
「後継者」とは、明確な定義があるわけではありません。
何かを受け継ぐ資格は、順番的なもの、血縁関係、本人の才能、実力など様々です。
「彼は後継者だと思われていたがそうではなかった」「後継者は彼女しかいないのだが退職希望を出している」「後継者である兄が頼りにならないので妹がサポートしている」「血が繋がっている以上、彼女も後継者候補の一人だ」などと使います。
「後任」とは?
「後任」とは、前の人が就いていた任務に、その人に代わり就くことを言います。
また、誰かの後にやってくる人そのものを「後任」と言い表すこともできます。
反対語は「先任」「前任」となります。
この二つの言葉は併せて覚えておくようにしましょう。
例えば仕事において誰か退職した後、その仕事を次にする人が「後任」です。
「後任の人が決まらないまま退職の日が来た」「後任者不在のまま、数か月が過ぎた」「後任人事」などと使います。
「継承者」とは?
「継承者」とは、先の人の身分、権利、義務、財産などを受け継ぐ人という意味になります。
「後継者」とは同義語となりますが「継承者」は「王位を継ぐ」「相続する」といったように、正統な血筋、資格を持っているという印象が強くあります。
「この家に生まれた時から伝統工芸の継承者として生きることは決まっていた」「彼こそが王位継承者としてふさわしい」「私だって継承者のはずなのに父は兄ばかり贔屓する」などと使います。
「後継者」と「後任」と「継承者」の違い
「後継者」と「後任」と「継承者」の違いを解説します。
「後継者」とは、地位、財産、業務などを受け継ぐ人という意味になります。
「継承者」とほとんど同じ意味として使うこともできます。
ただ「継承者」とは業務というよりは、身分を受け継ぐというイメージが強くあります。
会社内の地位、仕事などを受け継ぐ場合は「後継者」、王位、伝統などを受け継ぐ時は「継承者」の方がふさわしいでしょう。
いずれにしましても「人から受け継ぐ」という意味合いは同じです。
「後任」とは、ある任務に、前の人に代わって就くこと、また就いた人のことという意味になります。
つまり「後任」とは仕事、果たすべきつとめにのみ使う言葉ということになります。
簡単に言えば、誰かの仕事を引き継ぐという意味なのです。
場合によっては、出世となることもありますが、ただ単に、仕事内容が変わった、負担が増えたということもあるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「後継者」と「後任」と「継承者」の違いを解説しました。
それぞれの言葉の意味を正しく理解して使い分けていきましょう。