「ジョレン」と「鍬」の違いとは?分かりやすく解釈

「ジョレン」と「鍬」の違い専門用語・業界用語

土を掘り起こす道具の「ジョレン」「鍬」は見た目がよく似ていますが、どのような違いがあるのでしょうか。

この記事では、「ジョレン」「鍬」の違いを分かりやすく説明していきます。

「ジョレン」とは?

「ジョレン」は、水分を含んだ土や魚介類をすくい上げるときに使う「鍬」「熊手」に似た道具です。

漢字では「鋤簾」と書きます。

木製の長い柄の先には平たい刃がついており、刃は短くて幅が広いので、一度にたくさんの土をすくいやすく物が集めやすいと、いう特徴があります。

様々な種類があり、すくいやすいように溝があるもの、余分な水分を煮抜くために穴が開いているものなどを用途に合わせて選ぶことができます。

農具としては除草をしたり土壌をすくったり平たくならしたり、漁具としては砂泥と一緒に魚介類をすくい上げたり、そのほか、水路の掃除で泥やゴミを取り除いたりするときに重宝します。

漁具としての「鋤簾」は大量の魚介類を効率よく収穫できますが、それゆえに漁業権が設定されている場所では使用禁止となっていることが少なくありません。

潮干狩りなどでは、条例を確認したうえで「鋤簾」を使う必要があります。


「鍬」とは?

「鍬」【くわ】は、土を掘り起こすときに使う、長い柄の先に平たい刃のついた道具です。

主な用途は農具であり、紀元前に農業が始まった頃からすでに使われているほど、歴史の古い道具となっています。

「鍬」は主に田畑の土を耕したり、土に埋まっている農作物を掘り起こしたりする目的で使います。

鉄やステンレス製の平たい刃がついた「平鍬」【ひらくわ】が一般的ですが、刃先がフォークのように3本に分かれすき間のある「備中鍬」【びっちゅうぐわ】や硬い土を開墾するときに使う「唐鍬」【からぐわ】など、さまざまな形の「鍬」もあります。

また土質は地域によっても異なるため、地域によって作業がしやすい「鍬」がそれぞれ違う形で発展しています。


「ジョレン」と「鍬」の違い

「ジョレン」「鍬」の違いを、分かりやすく解説します。

「ジョレン」「鍬」は長い柄の先に刃の付いた道具で、形はとてもよく似ています。

また「ジョレン」は漢字で「鋤簾」と書くように「鍬」の一種であることがうかがえます。

「ジョレン」「鍬」の違いは、刃の形状と用途です。

「ジョレン」は水分を含んだ土や魚介類をすくい上げる道具で農業や漁業用として、「鍬」は田畑の土壌を掘り起こす農具として使用されてきました。

「ジョレン」はすくいやすく物がかき集めやすいように刃に穴や溝が付いています。

「鍬」は土が掘り起こしやすいよう、種類によって刃の形状や厚みが異なっています。

まとめ

「ジョレン」「鍬」は同じ道具のように見えますが、それぞれ用途に合わせて効率よく作業できるよう形状に工夫が施されています。

ホームセンター等で見かけた際には互いを見比べてみると、その違いがわかりやすいでしょう。