はちみつ専門店で見かける高級なはちみつの「ジャラハニー」と「マヌカハニー」は、互いにどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「ジャラハニー」と「マヌカハニー」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ジャラハニー」とは?
「ジャラハニー」とは、西オーストラリア州に自生する“JARRAH”(ジャラ)の木から採取されるはちみつのことです。
ジャラの木はフトモモ科ユーカリ属の広葉樹で、西オーストラリア州にある森にしか自生していません。
ジャラの木は硬くてシロアリを寄せ付けないことから、オーストラリアでは木材用の木としても有名です。
ジャラの開花時期は11月から1月と他の植物と開花時期がずれているため、ハチの採集するはちみつがほかの花のものと混ざることなく、純度の高いはちみつが採取できます。
また、西オーストラリア州は検疫が厳しく安全な環境ではちみつが採取できるため、「ジャラハニー」は病原菌や農薬・抗生物質などの有害な物質が混入する心配がありません。
地中海性の恵まれた気候で育った木からは栄養豊富なはちみつが採取でき、抗菌作用や免疫力を高める作用が期待されています。
味はクセがなくて食べやすく、通常のはちみつと同様にそのまま食べたり、パンなどにかけたりして美味しくいただくことができます。
西オーストラリアの森でしか採取できないこと、さらに2、3年に1度しか開花しないことから、たいへん希少なはちみつとして珍重され、通常のはちみつよりも高価です。
「マヌカハニー」とは?
「マヌカハニー」とは、ニュージーランドに原生する“Manuka”(マヌカ)の木から採取されるはちみつのことです。
「プレミアムなはちみつ」「奇跡のはちみつ」などとも呼ばれています。
「マヌカ」はフトモモ科ギョリュウバイ属の植物「ギョリュウバイ」のことで、現地ではマオリ語で「癒しの木」を意味するマヌカと呼ばれています。
「マヌカハニー」は豊富な栄養を含み、抗菌作用や抗炎症作用があるとして、古くから民間で万能薬として伝承されてきました。
1980年代には試験研究がおこなわれ、「マヌカハニー」にはメチルグリオキサール(MGO)やレプトスペリンといった高い抗菌作用を持つ特殊な成分が含まれていることも証明されました。
流通している「マヌカハニー」は、これらの成分が含まれていることを保証するために「UMF」「MGO」などの規格にもとづいた品質検査が行われており、その数値が大きいほど品質が高いものと判断することができます。
味は通常のはちみつよりも濃厚で苦味やスパイシーさが感じられます。
また、UMF価やMGO値が大きいほど、味にクセを感じやすく値段も高くなります。
食料品としてそのまま少量を食べるほか、「マヌカハニー」が配合された化粧品や石けんなどを利用することができます。
「ジャラハニー」と「マヌカハニー」の違い
「ジャラハニー」と「マヌカハニー」の違いを、分かりやすく解説します。
「ジャラハニー」と「マヌカハニー」は通常のはちみつよりも栄養価が高く、抗菌力や抗炎症作用があることで珍重されていますが、産地と採取される植物の種類が異なります。
「ジャラハニー」は西オーストラリア州のジャラの木から採取されるはちみつです。
「マヌカハニー」はニュージーランドのマヌカの木から採取されるはちみつです。
「マヌカハニー」のほうが有名ですが「ジャラハニー」は「マヌカハニー」よりもさらに高い抗菌力を持つともいわれています。
どちらも通常のはちみつと同様に、1歳未満の子どもに与えることはできません。
まとめ
「ジャラハニー」と「マヌカハニー」はどちらも通常のはちみつよりも栄養価が高く健康に良い作用を持っている高級なはちみつです。
両者の違いは、産地と採取される植物の種類が違うことを覚えておきましょう。