この記事では、「先んじて」と「先行して」の違いを分かりやすく説明していきます。
「先んじて」とは?
他より先に行動すること、進むことなどという意味を持った言葉で、前もって、あらかじめなどという意味もあります。
「他社より先んじて電気自動車の開発を進め」などという使い方ができます。
比較対象が必要な言葉であり、他者であることが基本と言えますが、昨日の自分などと比較する場合でも使うことは可能です。
スポーツ記事などでも使われる言葉でもあり、競馬でのゴール、サッカーでの相手より先にボールに追いつくなどのケースで使われています。
なお、資料がない状態で発声して使われるケースがあまり多くない言葉と言えます。
「先行して」とは?
ある動作や行動を特定の物事や出来事の前、他社より先に行うという意味で、前もってや先んじてと同じ意味の言葉ともされます。
「他社に先行して電気自動車の開発を進め」という言葉は「他社より先んじて電気自動車の開発を進め」と全く同じ意味の言葉ではあります。
ただし「先行開発」「先行発売」「先行者」など「先行」という言葉が他の言葉と組み合わせて使えるもののため、「先行して」の使用シーンもそれに伴って多くなっています。
また、発音しての使用ケースが多い言葉であり、電車の案内放送で「この電車が先行して終点まで行きます」という使い方もされています。
スポーツでも「先行して」という言葉は使われますが、足の速さ、動きの素早さという意味で使われるケースより、野球に置いて「ボールが先行して」やゴルフスイングにおいて「手元が先行して」などの使い方をされ、場合によっては理想的ではない意味合いにもなります。
「先んじて」と「先行して」の違い
「先んじて」と「先行して」の違いを、分かりやすく解説します。
「先んじて」と「先行して」は他者よりも先にという意味は同じで、前もって、一歩先になどの意味は共通しており、「先んじて」と「先行して」を入れ替えて使えるケースも多々あります。
実際の使われ方として「先んじて」はスポーツでの足の速さ、気づくことの速さなどに使われ、ポジティブな方向に使われることがあります。
「先行して」は野球の「ボールが先行して」などネガティブな方向もある言葉で使われることもあります。
鉄道の案内は「先んじて」よりも「先行して」の方が多く使われ、特急列車など後に出発して先に着く列車の説明にも使われます。
発音して使いやすいのは「先行して」ということができ、スピーチや案内放送で使われるケースが見られます。
まとめ
「先んじて」と「先行して」は意味自体はほとんど同じ言葉で、入れ替えての使用も可能なケースも多くあります。
スポーツでポジティブな意味で多く使われるのが「先立って」発音で多く使われているのが「先行して」となっていますが、厳密なルールに基づいたものではありません。
先行発売などの言葉があるため、言葉そのものとしては「先行して」の方が多いと言えます。