「拒否」と「断る」の違いとは?分かりやすく解釈

「拒否」と「断る」の違い生活・教育

この記事では、「拒否」「断る」の違いを分かりやすく説明していきます。

「拒否」とは?

要求や提案などを受け入れないことです。

他者がこうして欲しいということに応じない、提案したものを受け入れないといったことを意味します。

家族がソファーに座っているとします。

その場所は座り心地がよく、自分も座りたいと思っています。

そのためには、家族に場所を動いてもらう必要があります。

そこで、「その場所を譲って欲しい」と要求をしました。

それに家族は応じてくれず、ソファーに座ったままです。

これは「移動することを拒否する」などといいます。

今度は飲食店への取材で説明をします。

取材をするためには、店の許可を得る必要があります。

飲食店の場合、他のお客さんの迷惑になる、忙しくて対応できない、多くの人に知られてこれ以上忙しくなると困るなどの理由で、取材を受け入れないことがあります。

取材をしたいという要求を受け入れないのです。

これは「取材を拒否する」といいます。


「拒否」の使い方

提案や要求などに応じないことに使用をします。

他者からの行為を拒絶するといったことです。

強い態度について使うことが多くあります。


「断る」とは?

「断る」には4つの意味があります。

1つめは、前もって知らせておいて承知してもらうです。

「本題に入る前に断る」などの使い方をします。

この場合は、本題に入る前にある事柄について前もって知っておいてもらうといった意味になります。

2つめは、相手の希望や提案などに応じられないと伝えるです。

今度の休みの日に一緒に映画に行こうと友達に誘われました。

しかし、出かける気がしないので、友達の誘いに応じないことを伝えました。

これを「誘いを断る」といいます。

3つめは確認のために伝えるです。

それを述べる必要はないけれど、一層注意するために述べておくといった意味です。

4つめは、契約や雇用などの関係を途中でやめるです。

これまで定期購読していた雑誌を途中でやめるなどをいいます。

「断る」の使い方

相手の求めを受け入れないことについて使う場合が多いです。

「拒否」と「断る」の違い

誘いに応じられないことは後者を使うことが一般的です。

これは動詞です。

強く拒む意味では前者を使います。

これは名詞です。

また、後者には念のためにいう、前もって知らせておくなどの意味がありますが、この意味は前者にはありません。

「拒否」の例文

・『提案を拒否された』
・『触るなと猫が拒否する』
・『出席を拒否する』
・『ピーマンを食べることを拒否する』

「断る」の例文

・『お酒を断る』
・『持ち帰りを断る』
・『断ることができなかった』
・『忙しいことを理由に断る』

まとめ

相手が求めることを受け入れないという意味が似ている2つの言葉ですが、一方は強く拒むこと、もう一方は応じないことで、やや意味合いが異なります。

そのため使う場面が異なります。