この記事では、「凡例」と「注釈」の違いを分かりやすく説明していきます。
「凡例」とは?
「凡例」とは、書物や図面などに記載する、注意書きや補足情報を指します。
「平凡」という言葉に馴染みがあることから、「凡」の文字を「ぼん」と読む傾向にあります。
このことから、「凡例」を「ぼんれい」と読みがちですが、正しくは「はんれい」になります。
覚えておくと良いでしょう。
「注釈」とは?
「注釈」とは、文章や専門用語について、欄外あるいは別の書物にて説明がなされることを指します。
専門用語の解説や参考文献の記述など、様々なケースがあります。
「注釈」は、「ちゅうしゃく」と読みます。
「注」は「一点に向け集める」といった意味合いがあり、「釈」は「説明する、解き明かす」といった意味があります。
「凡例」と「注釈」の違い
「凡例」には、「使い方の説明」といったニュアンスが含まれています。
書物であれば巻頭に「凡例」の項目が設けられ、「本書の使い方」という意味合いで説明や注意書きが記述されます。
ビジネスシーンにおいては、図面やグラフなどへの凡例の記述は、資料として見やすいように、併記する形で記されることが多いです。
一方で、「注釈」には、「解説書としての役目」があります。
その書物を読み解くための解説や説明がなされますが、本格的な注釈になると、本書に対して「注釈書」として別の書物になるケースもあります。
イメージとしては、注釈書と本書を並べ、本書を読み解くために注釈書を辞書や辞典のように使い調べながら、読み進めていくような感じです。
ですから、「凡例」と「注釈」の違いは、「使い方」と「解説書」といったニュアンスになります。
「凡例」の用例
・「本書または関連項目における凡例を以下に示す」 書物の巻頭、あるいは冒頭に、こういった凡例についての記述があります。
本によっては、「凡例」という表示ではなく、「はじめに」といった項目が設けられているケースもあります。
「はじめに」において、「本書を読み進めるにあたっての注意点や使い方」という内容が記されています。
「注釈」の用例
・「歴史的資料の経典を読み解くには、注釈書は欠かせない」
これまで多くの学者や研究者たちが、この歴史的資料を解き明かすために、その研究の成果や証しとして注釈書を書き上げてきました。
この時代にこの経典を読み進めることが出来るのは、注釈書の存在のおかげと言っても、過言ではありません。
まとめ
「凡例」と「注釈」は、「注意書きや説明」といったニュアンスでは共通の部分もありますが、書物や資料などに対してのアプローチに違いがあります。
みなさんも書物や資料を手に取った時、この「凡例」や「注釈」がどのように取り扱われているか、意識して読んでみてはいかがでしょうか。