「上がる」が「下がる」に変わることで、どのような意味の違いが出るのか。
この記事では、「頭が上がらない」と「頭が下がる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「頭が上がらない」とは?
「頭が上がらない」とは、相手に対し頭を上げることができない状態を意味します。
では、なぜ、どのような状況になるのか。
それは相手に対し引け目を感じていて対等な関係に立つことができないということになります。
相手に何らかの引け目がある除隊や負い目がある状態、威圧的に脅迫されているような状態の際、「頭が上がらない」状態となります。
この場合、自分に非があることも多く自分が失敗したことが原因になっている場合や相手に恩義がある場合などとなります。
そのほか単に相手の立場が自分より上で比較することもできないような状態でも「頭が上がらない」と表します。
言い換えれば「逆らえない」や「言いなりの」「文句が言えない」「抵抗不可能」などと同じです。
「頭が上がらない」の使い方
「頭が上がらない」は、誰に「頭が上がらない」のかといった使い方が多く「両親には頭が上がらない」や「妻には頭が上がらない」などといった形で用います。
「頭が下がる」とは?
「頭が下がる」とは、高い地位にある人に対し頭が自然と下がっていく状態を表します。
相手に対し尊敬の念を抱いているため自然とそのような状態になるのです。
心から相手のことを尊敬し素晴らしいと感じることができるとき、それが「頭が下がる」状況となります。
言い換えれば「尊敬する」「敬服する」「感服する」「尊ぶ」などと同じです。
「頭が下がる」の使い方
「頭が下がる」は「頭が下がる思い」といった形で用いられることが多く誰のどのような行為に対し「頭が下がる」のかといった表現方法で用いられます。
「頭が上がらない」と「頭が下がる」の違い
「頭が上がらない」と「頭が下がる」とでは、同じ頭を用いる言葉でも全く意味が異なります。
「頭が上がらない」とは、相手に引け目を感じている状態。
「頭が下がる」とは、相手に対し尊敬の念を抱いている状態です。
引け目を感じているのか、尊敬の念を抱いているのかといった大きな違いがこの2つの言葉にはあります。
「頭が上がらない」の例文
・『何一つ文句を言わず私の両親の介護をしてくれる妻には頭が上がらない』
・『最後まで諦めず私のことを支えてくれた恩師には頭が上がりません』
・『下積み時代から僕を支えてきてくれた彼女には頭が上がらない』
・『高額な学費を文句言わず出し続けてくれている母には頭が上がりません』
「頭が下がる」の例文
・『目標達成のために日々努力し続ける同僚には頭が下がります』
・『年老いてもなお、働き続ける父には頭が下がる思いです』
・『ボランティア活動に励んでいる人を見かけると自然と頭が下がります』
・『自分のものは買わずに僕たちのものばかり買ってくれていた母には頭が下がる思いです』
まとめ
以上のような違いがあるため、決して、同じ意味として用いることはできません。