この記事では、「既視感」【きしかん】と「デジャブ」の違いと意味や使い方を分かりやすく説明していきます。
「既視感」とは?
まったく経験したことがないのに、どこかで体験した感覚に包まれるのが「既視感」【きしかん】と言い、映像や写真に映っているものが過去に見たものとそっくりと思う感覚を指します。
その映っているものの流れが過去に見たものとどこか似ていると強く感じたとき使われている言葉です。
人の動きで使う例えとしては、恩師の家に電車で行って門を叩いて中に入り、菓子折りを渡した、銀座で会った人とこの時刻に街角で立ち話したとリアルに感じる感覚を指すわけです。
このように、見たこともないのにその街の光景を見た、人と会った気がする、やったこともないのに、こういった順序通りに経験したという錯覚に包まれる人は、本当にこのような流れで体験したと話をする人の経験で使われることがあります。
「デジャブ」とは?
初体験であるのに、過去に一度経験したと思う出来事や光景を目の当たりにしたとき「デジャブ」と言い、まだ一度も見たことがない光景であるのに、まるで体験したかのような錯覚に陥る自分の状態を指すわけです。
元々はフランス語の“deja vu”を日本人が発音しやすいようカタカナにしたもので、一般的に使われている言葉となっています。
このように、目の前の光景が見たことがあると強く思うのは、過去に見た違う景色と混同しているからであり、記憶が違う方向でよみがえっている状態を表すわけです。
本を読んでいるときであればその文章が以前読んだことがあると強く感じたり、歌詞が耳に入ってきたとき聴いたことがあるなど自分が体験したと思うときに使われている言葉です。
「既視感」と「デジャブ」の違い
「既視感」と「デジャブ」の違いを、分かりやすく解説します。
2つの言葉には、人の感覚を指す意味合いで使われているものですが、過去に見た光景や動画などの流れが似ていると思う状態を「既視感」と言い、目の中に入ってくる人が制作した映像の流れが見たことがあると思う感覚を表します。
一方の「デジャブ」は、一度も経験したことがないというのに、体験したという感覚に強く包まれた自分の状態を表すという違いがあります。
「既視感」の例文
・『動画に映る人物や景色が過去に見た光景に既視感を強く感じた』
目にした画像に映るものが過去に見たものとそっくりであるという感覚に強く包まれて、懐かしく感じることがあります。
・『ドラマの主人公がイタリア料理を出すレストランで彼女と食事している場面を見て既視感を感じる』 ドラマを観ていると様々な場所が映りますが、自分が過去にデートした場所ではないかと感じることがある感覚はまさに「既視感」が強く出ている証拠です。
「デジャブ」の例文
・『この本を読むのは初めてだが、登場する人物にデジャブを感じて親近感がわく』 初めて買って読んだ本なのに、登場人物の名前や性格、行動がすでに読んだ本だと感じるその感覚が「デジャブ」なのです。
・『目の前にいる子供に会ったことがあるとデジャブを感じたが、一度も会ったことがない遠い親戚だった』 過去に会ったことがないのに会話したと思う感覚に包まれるとき、その相手が親戚であったということがあります。
まとめ
経験したことがないのに、体験したと思う状態を表す2つの言葉をご紹介しました。
どちらも同じような意味で使われていますが、過去に自分が見たのではないかと強く感じる気持ちに包まれるときは「既視感」を使い、昔経験したと感じる感覚に強く包まれるときは「デジャブ」を使うと覚えておくといいでしょう。